〈その18.秋の夜更けに。〉
サッカー日本代表が勝って大満足な今、なにを書こうか迷っている。この燃えたぎるようなテンションは非常に好きだが、1日の締めくくりとしてはもう少し落ち着いたことを考えようかしら。
実家が母校に近いので、時々学生が家の前の道を通っていくにぎやかな声が聞こえる。少し歩くと学校のチャイムも聞こえる。
秋。
肌寒くなり、人肌が恋しくなる。やや足早に家に向かう道。畑も静かになり、鈴虫の声が聞こえてくる。
遠くで、いかにも放送っぽい音質のピアノ音が聞こえてくる。ショパンの"別れの曲"。
はやく家に帰りたい。でももっと学校にいたい。でも帰らなきゃ。
明日もまた来よう。友達に会いに。
少しさみしい気持ちにつつまれた夕方。
暗くなるのがはやくなる。家に帰らないといけない。
けど。
青春を思い出ししみじみとすること、あるよね。
そんな夕方でした。
当時は大人に並んだかのように錯覚してたけど、いまでも大人になれてない。
僕はいつ大人になれるのだろう。
ん?つまりまだこども、ということだろうか。
そういうことにしてしまおう。そうすればいまも青春だ。
なんにでも立ち向かえる。なんにでも興味を示して良い。なんにでもなっていい。
だったら僕はこどものままがいいや。
自分で金が稼げるだけが大人じゃない気がする。常識を良い意味でも悪い意味でも取り込みすぎると嫌な大人になっちゃうのだろうか。
わからん。わからんけどまあいいや。
トトロが見えるおじいちゃんになりたいかな。
いつまでも甘えてんじゃないよ!そんな声が聞こえてきます。ごもっともでございます…。
せめてホウチガではワルガキであろうじゃありませんか。純粋になんでも楽しんで馬鹿みたいなことやって。
トトロが見える場にしたいな。しみじみ。