引越しが決まって、今住んでいる地域になんだか愛着が湧いてきてしまった。
今日は友人と家の近くの小さな小さな飲み屋に行ってみた。
4年も住んでいるが、初めてだ。近すぎると行かないものだ。
その店はなかなかいい雰囲気のくたびれた大人が愛するような、そんな落ち着いた店だった。
客も今日は僕と友人の二人だけ。ご主人と奥さんで営んでいるからちょっとお話をした。
ご主人はもともと京都の街中にあるホテルで何十年か修行をしていたとのこと。夢だった開業を育った街で、ということで優しく営んでいる。
串揚げ屋さんなのだが、これまた絶品。銀杏などの季節のものからマグロのカマなども。いやー幸せでした。焼酎もいただいて、気分は週末の親父、といったところでしょうか。幸せだった。
友人の部屋に転がり込み、グダグダゲームをしながらそいつはポツポツと話してくれました。
ああいう小さい居酒屋はやってみてェよなぁ。俺は料理できねぇけど、奥さんができる人ならその手伝いとかしながら。俺はどっちかって言うと経営をしたいな。
そいつはぼやっとした夢を話すことはあっても、こういうようにはっきりと形を話すのは初めてで驚きでした。どこまで本気かはわかんないけどいい夢だなと。俺もその店なら行ってみたい。
そういう夢っていいよね。店のご主人がどういうのかはわからないけど、友人の夢みたいに奥さんと二人三脚で夢を追っているんだろうな。自分だけの夢だったのが、一緒に追いかけるようになる。
ああ、そういえば部活なんかもそうだな。関東大会・全国大会目指して、、、。最初は部長とかキャプテンだけの夢だったのが、他のメンバーや応援団に伝播していって。その時間ってすごくきついけど間違いなく幸せだった。
一人で追う夢も大切だし、それがないと何も始まんない。でも周りをまきこんでいったり、パートナーができたとき、すごく大事にしたいよね。
たぶん、よく言う本来の就活、っていうのもこういう姿なんだろうな。
夢を追いかける。誰かと。
散々ホウチガでぼそぼそ言っている、誰かの目があると、反応があると頑張れる、というのもこれに近いのかもしれない。
ランナーは一人なのかもしれない。でもその道の両脇に人がいるだけで一歩進む気になれる。前を走ってくれたらもっと頑張れる。後ろから走ってくれたらもっともっと頑張れる。
チームとかパートナーってそういうもんなんだろうな。
俺の夢はなんだろうな。面白い文章を書いて、教育について考えて、テニスを誰かに教えて、また面白い文章を書いて。そんな人生が送れたら文句ないかな。パートナーの夢を一緒に追いかけるのも夢だな。その両方ができたら安心して墓に埋まるとしよう。