〈99.居候から見たもんじゃ2〉

今日はまたこいつの思考回路がショートしていた。だから今日も俺がこれを書くことにする。

こいつは昨日の夜からおかしかった。寝れない寝れないと言って、夜中に神社に出かけていった。お賽銭箱の近くにある石に座り込むと10分くらいなにかぼーっと遠くを見ていた。これはなかなか気持ちの悪い光景だ。そのあと家に帰っても寝れず、しかも悪い体調を悪化させ始めた。

翌日、というか今日なのだが、本当は予定があったが、体調とメンタルの波長が合わず、しばらくベッドの上で考えていた。昼くらいになると、財布だけ持って、スマホも持たずにどこかへ出ていった。

とりあえずついていってみると、京都をふらふらしているようだ。体調はどうやら平常に戻ったみたいだが、何かずーっと焦点が合っていない。なにか考え込んでいるようだ。

夕飯時に家に帰り、最近よくやっているパソコンいじりをしばらくすると、また突然昨日の神社までランニングをしはじめた。今度は昨日とは別のところに座り込んでいた。

こいつ、なんかおかしいぞ。気持ち悪りぃ。

突然家に向かってまたランニングをして、今度はノートになにやら色々書き殴りはじめた。

おい、ちょっと聞いてくれよ！

そんなふうな視線を俺に向けてくる。

ここ2日間でこいつはなにやら色々考えていたみたいだ。それは明日にでもまとめるんじゃないか？

こんな意味のわからない行動をするやつもいるんだ。ちゃんとしている君は最低限こいつよりかは大丈夫だ。

まあその人なりの悩みっていうのもあるだろうし、悩む方法、悩み方っていうのも色々合っていいんだろう。人に話すのもよし、一人でじっと考えるのもよし。だが、考えすぎも良くないな。適当なところで何か決めてとりあえず動いてみることだ。

夜中に神社に行くのは不審者以外何者でもないからな。良いもんだがほどほどにしておくんだな。