ホウチガブログ

~方向性の違いでブログ始めることになりました。~

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<100.何言ってんだこいつ>

ゲームを起動すると、

プッシュスタートボタン、というドット文字が浮かぶ。

僕はこのゲームを遊んでみることにした。

 

 

早速はじめてみると、右側へ続く道が一直線に続いている。

なるほど、どうやら魔王を倒す単純な旅らしい。

ずーっとしばらく右へ右へと進む。すると魔王の名前が明らかになった。"ハンザイシャ"という名前だ。なるほど、そいつぁいかん。すぐにでも倒さねば。さらに進める。

しばらくすると、勇者には抜ける剣"ケンジ"が目の前に現れた。きっと僕なら抜けるだろう。勇んで剣の柄に手をかけ、力んでみるがどうも引っこ抜けない。おや、おかしいぞ。説明書をよんでみると、どうやら主人公は勇者じゃないらしい。なるほど、途中で試験を突破した者が勇者になる、というシステムらしい。

ふーん。僕は遊ぶステージを変えることにした。

 

 

次のステージはなかなか面白そうだ。すごく立体的に世界が映っている。さっきみたいな2Dの世界ではない。今回も魔王を倒す旅らしい。次は最初から魔王の名前がわかる。"フビョードー"という名だ。しかも最初から武器を手に入れている。"キョーイク"という魔術書だ。この本の中身を増やしながら得意の呪文を見つけ、魔王を追い詰める、というゲームらしい。とりあえずやってみよう。

なかなか順調な旅だ。どんどんレベルを上げて魔術書の中身もだいぶ充実してきた。

もう少しで見習い魔導師から上級魔導師になれる。

そんな時に、このゲームのシステムをひとつ見落としていたことに気がついた。オンラインゲームだったのだ。僕より先にゲームを始めている人もいるし、上級魔導師のさらに上の職の人もゴロゴロいる。

そしてなりより、僕がこの魔王を倒す意味がわからなくなってしまった。というのも、魔王に支配された村を訪ねた時、もちろんつらい重労働をさせられている人がいるものの、想像してたより楽しい生活を送っている人もあったのだ。そしてなにより、僕はこの旅に向いてない村人Aだった。無理して魔導士のふりをしていたようだ。

なんだこのゲーム。俺には向いてねぇぞ。

 

でも、このゲームで育てた能力を失うのは何かもったいないなあ。

ステージ3に進もうにも、用意されていないらしい。

僕はステージ3のプログラムを書くことにした。

 

 

"おいでや!人間の森"というスローライフを送れるステージにすることにした。3Dなだけでなく、VRというか、もはやリアルにしてみた。思うがままに主人公を動かせるし、目的もない、とりあえずやりたいことをひたすらやるゲームだ。こんなのんびりしたゲーム、なかなかないぞ。家を大きくしたり、村を開拓したりしよう。ついでに隣の村へ旅行しよう。しばらくはこの状態で遊んでみた。

 

 

なかなか楽しいゲームに書き換えることができたが、でもなあ、なにかこう、刺激が足りない。これまでのステージでは、魔王を倒す、という目的があって進められたが、急にこう、目的がない、けど何でもできる。となるとどうしたもんかな、とたんにつまらなくなる。

 

そこで僕はまたプログラミングをいじってみた。基本的には自由なゲームにしたままで、小さいイベントを発生させることにした。そのイベントを通して得たスキルによって、他の住民を楽しませることができるのだ。

 

そして、ひとつ、楽しいシステムをつくった。

”きらきらの種”システムだ。これを植えると何かしらの木が生えてくる。でも、何ができるかはわからない。木が生えると、その木の木陰を求めて住人がやってきて、そこで井戸端会議を開けるのだ。そしてその井戸端会議を通してまた別の種をもらったり、つくったりことができる。

 

最初の種をどうやってもらうか。それが、前ステージで出てきた、魔導を学んだ村人の出番なわけだ。

魔導士として学んだことをもとに種をつくればいいのだ。種を作るためにはこれまでに魔導書に書いてきたことももちろん、ステージ変更後のイベントで得たスキルによって種が変わるのだ。

 

いま持ち合わせている種は、4つか5つくらいある。

育てている途中で腐る種もある。すべての種を植える必要もない。そこらへんは自由と時の運に支配されているのだ。

 

最終目的は、具体的には作らないことにした。でも、木をいっぱい植えて、それが絡まって大きな”樹”になって、そしていろんな人が集まってくる。そんな楽しい街づくりができたらいいんじゃない?もしかしたらステージ4に進むことになるかもしれないけど。

 

これならこのゲーム、”ジンセイ”を楽しく遊べそうだ。

 

 

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人生は3つのゲームがあるんじゃないか。と僕は考えております。

①目的が決められている。いわゆるRPG。ドラゴン〇エスト。等。

②目的なし。とにかく遊び倒す。どうぶつ〇森。等

③ストーリーも目的もあるけどクリアしてもいいし、しなくてもいい。そして結構変わる。グランドセフトオー〇なんかがこれかな。

 

この3つに分類されるけど、ゲームは自由に抜き差しできるんでしょう。場面で使い分けることができる。

①のゲームを究めていたなら、きっと勇者としてずっと名を残すことができるでしょう。でもすごくつらいし、自分は勇者じゃないかもしれない。

②のゲームはすごく楽しい。でも途中でこなし始めて仕方なく進めることになる。

③のゲームはなかなか難しいです。自分で目的を設定しないといけないし、どうやってその目的が達成できるのかも手探り。目的がなくて、運に任せて流されたり。これもまた楽しい。でも、最後まで何したらよかったのかはわからない。

 

どのゲームも楽しいです。そして一長一短です。でも今しているゲームが楽しくなくなってきたら、変え時なのかもしれない。その「楽しい」は、funnyかもしれないし、interestingかもしれない。そしてその感覚は他人に決定されるものじゃない。だって、自分の主観でゲームはするものだから。

 

 

ホウチガをはじめてから100日が経過しました。まだまだやりたいことはできていません。もっと書き手を増やしたい。そして、きらきらの種をもっといっぱい作って育てたい。

そのためにも、はやいところアップグレードをさせる必要がある。

でもまあそんな焦ってもしかたない。100日を迎えられたのも、読んでくれている常連さんとメンバーのおかげだから。いつもホウチガ商店街に来ていただきありがとうございます。もう一桁増えた時に、今と変わってなかったら店終いしたほうが良いだろうけど、しばらくはほそぼそと続けさせてもらいましょう。

 

でもなあ。やっぱり大きい村にしたいし、大きな樹を育てたいんよ。