〈104.決意を固めることについて〉
もし決意というものが僕にあって。決める、という作業が必要なものならそれが今日だったのでしょう。
もともと僕は、やりたいこと、もちろんホウチガもそうなんだけど、がありました。
それは、別に特別なことじゃない。でも僕にとっては大事で、失ったら僕じゃなくなる、そんなもの。でも、それをするためには、僕はまだスキルが足りない。圧倒的に足りない。死ぬまでには絶対にしたいこと、でもすぐにはできない、しちゃダメなこと。そういう認識だった。
今日という日も特別な感情を持って迎えたわけじゃない。
でも、もし決意があるなら固まってしまった。意志であるなら強固になってしまった。
そりゃあもう突然に。
それは、自分一人の時間では決まらなかったことだ。ひとりでずっと考える、という長い長い時間があったからこそではあるんだけど。
僕じゃないあかの他人が、僕の未来を決定づけた。僕個人に向けた言葉ではない言葉が、僕に突き刺さり、意思決定をさせた。
なるほど、言葉というものはおそろしいものだ。改めて思う。
この世界に決意というものがあって、それを固める、という作業が必要ならば、間違いなく人間は二人必要なんだろう。
一人は決意を作る人。
もう一人は決意を作った人の背中をドスン、とタックルをする人。
そりゃあもう突然に。
決意はつくってみたけど、タックルしてくれる人がいない。ならばまだ時じゃないんだろう。焦って決意を固めても、中はぐじゅぐじゅでホロホロしてるんだな。
決意を作る作業は時間がかかる。
でもタックルをする人はタックルのことなんて忘れてしまうのかもしれない。
仮に花が綺麗な野原の世界に進ませたとしても、崖に突き落としたとしても。
まあどっちでもいい。
それが決意の先に待つ世界なら受け入れるしかない。受け入れたくなけりゃ死ぬがいいさ。
さあ!賽は投げられた!