〈141.人がいなくなる日〉
全ロボット世界になったらどうなるだろう。
家にいれば、話相手もいるし、飯も作ってくれる。飯の材料もロボットが買ってきてくれるし、スーパーではロボットが売っている。当然畜産の世話もロボットがしているし、なんでもどこでもロボットが解決できる。
お金の必要性がなくなる。あってもなくても、ロボットが全て解決してくれる。あれ食べたいとなればロボットが持ってきてくれる。ロボット整備すらロボットができる。
家から出なくなる。ロボットなら僕の表情で僕の気持ちも読み取れる。脳波で言われたい言葉を発してくれる。辛い思いなんかしなくてよくなる。
一人で死ぬようになる。ロボットが介護してくれるし、痛くないようにしてくれる。最適な薬もくれるし、欲しい言葉もかけてくれる。
人がいなくなる。
生きる必要がないから。種の保存?よくわかんないよ。
SFな話。だけど、あながち的外れでもないんじゃないかもしれない。
今一度、あなたの隣にいる人といる意味を考えてみてもいいかもしれない。
嫌なことを言われることもまた生きることを確認できることなのかもしれない。
失って初めてわかる、だと遅いから。