〈153.ダンネバート〉
ネパールの空港。おでこの真ん中に赤い印がある人もいれば、金髪長身の人もいる。でかくなった腹を俺の背中に押し付けてくるおじさんもいる。ああ実に愉快な国だったなあ。
結局腹痛が完治することはなく、いまもいつゲロピィがやってくるか不安ではあったりはする。でもそれもひっくるめて楽しい10日間だった。
山人たちの崖の村。自然豊かな観光地。国際色豊かな首都。もっといれば、もっと楽しい世界を観れたのかもしれない。それはまた次回の楽しみにしておこう。
ぼったくられもしなかった。むしろ優しい笑顔、しゃべりすぎる人たち。人によっては距離が近すぎる、というのもわかる。だからこそめんどくさくも楽しい日々なんだと思う。
ネパール人が多く日本に来る理由、ネパールに来る日本人が惚れる理由、ちょっとだけわかる気がした。ちょっと似てて、全然違う。居心地が良くて刺激的。そんな感じじゃないかしら。
無邪気で爛漫な旅だった。それも案内してくれた卵さんのおかげなんだろう。少しのことにも、先達はあらまほしき事なり、という事だ。次は私が先達になろう。
ダンネバート。ネパール。
で、終わる予定だった。定刻になっても飛行機乗れないし、放送聞こえないし、よくわからん!とりあえず同じ飛行機乗る人たちがぞろぞろラウンジに通されたから一緒に通った!大丈夫なのか?!日本に無事つけるのか!?
さすがネパール。楽しませてくれるぜ。