〈189.新生活〉
きれいな学生証をもらった。ありがたいお言葉をいただいた。美味しいご飯を大量にいただいた。机と棚を与えられた。夜中でもキャンパスに入れるカードをもらった。新しい生活が始まった。
月曜日からはかなり忙しくなるだろう。きっとゆっくりできるのはしばらくない。
こういう時はやたらと身が引き締まる思いなのだ。あと数週間もすればぼけえとしているだろう。最初くらい真面目にならないと。
先輩たちと話せば知識の違いを感じるし、経験の違いを思い知る。いままでは多少嘘が混じってもバレずに後で調べて正しい知識を確認できたけど、もうできないぞ。
すべてにおいて初心者なのだ。初心者がいくら強がっても初心者に変わりない。さっさと諦めて無知を認めて、吸収に勤しんだ方がよろしかろう。
今日から僕は最底辺。教えておくれ。いっぱい教えておくれ。
まじめにあほとして頑張ればいいんでしょうな。そしたら一年後にはもう少しまともな頭ができていればいいなあと強く思うのです。
研究者なのか。荷が重い。