〈201.思い遣る人モテモテ論〉
プレゼンテーションというのはすごく難しいです。内容を濃くすればいい、というだけじゃない。色々な要素を考えなければならない。
例えば、聞き手の層。誰が聞いているか、なにを求めているか。そして時間やタイミング。いくら楽しくても長過ぎたら疲れるし、タイミングを間違えれば眠くなる。どれだけ伝えたいことと、聞きたいこと、このバランスが取れるのか、ということだ。
そう。それは例え、自己紹介であっても。
自己紹介といえば、名前と出身と趣味とこれからどうするか、みたいなことを言えば終了。しかし、文字通りのことしか言わなければ、ぶっちゃけ相当美人さんやイケメン、秀才で有名な人でない限り、興味なんか持ってくれない。
例えば今日。新入生が自己プレゼンをするなかなか不思議な会があった。私はと言えば、地元の頃の話と、入学するまでの話をして終了。それほど長く話しても仕方ない。穏便に済ませようと思った。
ところが。やっぱり先輩や教授が集う場になるとそんな話じゃ大して聞いてくれない。卒論や研究テーマについて、深掘りしていろんな写真やデータを用いたり、あるいはデータをたくさん持ってきて地元の面白さを伝えるなど。
つまり、研究者の集いでは、知的好奇心がキーポイントだったのだ。そのキーポイントをうまく押さえていれば、先生方は大喜びで質問もバンバン届く。そういう人は興味を持った途端、無限の集中ができる。長いプレゼンにも最後まで嬉しそうに聞いていた。
なるほど。今回のプレゼンの場では、私は敗北となった。勝ち負けの場ではないのはわかっているが、完敗なのだ。分析できなかったこと、自己紹介ということで油断したこと。すべてにおいて甘ちゃんだった。
伝える、という行為は難しい。
相手がいることを忘れちゃいけない。
自己中な話は誰も聞いてくれない。相手を思い遣る人の話を聞いてくれる。
だから思い遣る人ほど、同じくらい優しくされる、というわけなんだね。
いやぁ勉強になった。このホウチガも一緒なんだね。読んでくれている人が楽しめるような工夫をしなくちゃいけない。いまはまだできていないんだけどねぇ。どうにか、うまいこと楽しい文章が書けるようになりたいなぁ。