信じる、ということほど難しいことはなかなかない。それは非常に人間的で、愛のある、不思議な行動であると結論づけて話は終わった。
不定期で休みにするおいしいラーメン屋。それに入れただけでもかなりの幸運の日だ。それだけでなく、今日は楽しい哲学ができた、年に数回も出会えない良い日であった。
どんな哲学をしたかは、長くて小難しいので割愛するとして、結論としては、愛と信頼と人間の話になった。人を信頼できたら、人間幸せだね。そういうことだ。
大事なのはそこもなんだけど、話し相手になってくれた友人。彼はなかなか不思議な奴であり、私の理解できない所が彼の"癖(へき)"なのである。
公園で長々と哲学をすると、帰りに家に招いてくれた。院になってからの友人の家に行くのは初めてだ。サァどんなおうちなのか。
立派な猛禽類の剥製が出迎えてくれた。彼は動物を愛する人間である。
部屋の端っこの段ボールからのそのそと、ガラスケースみたいなのが3つ4つ出てくる。そして、その中にある小さい袋に入った、大小の黒い物体、葉っぱやら実やらが次々と出てくる。
"これは〇〇の時に見つけたやつで〜…"
"こっちはな、〇〇で見つけてん"
?
ここは人の家だよな?なんでうんちがいっぱいあるの?
彼は収集マスターである。動物の痕跡をたくさん集めている。頭蓋骨とか足跡とかもあったぞ。彼が異次元なのは、金で取ったものではなく、自力で収集しているんだから大したもんだ。
そういうのは、なんか500円くらい払って入れると館においてあるんじゃないかな。
そして、これを見せてくれる間、色々と解説を加えてくれる。これは料金発生しても仕方ない。ちょっとしたプロフェッショナルの趣味の時間を垣間見えた。
好きなものに向かっていると、時間が見えなくなる。目的とか、理由とか、そういうのはなしに、どこまでも集中してしまう。
ホントの楽しさってこういうところにあるんだなぁ。人の楽しいっていう感情を聞いているだけでも、こちらもどんどん楽しくなる。
そういう感情は大切にとっておいたら人生楽しくなるね。
彼の人生は、おそらく動物愛に溢れているんだろうな。動物との繋がり方とかそういう方法論はともかく、愛があるのは間違いない。そうじゃなかったらなかなかできることじゃあない。
なにか面白いことを知ることができた。不思議な1日であった。
それにしても、夜風に当たりすぎたのか。若干喉がイガイガしている。そりゃあ3時間も半袖短パンで話し込んでりゃあ風邪もひくわ。この風邪のひき方は良いひき方だとあたしゃあ思うね。