〈275.雨とバランス〉
毎日雨だ。
こう続けられると洗濯物が出せなくて困っちゃう。
洗濯物が出せないとなんか部屋が汚くなってる気がするし、臭いも気になるし、気が乗らなくなる。
気が乗らなくなると他の家事もめんどくさくなる。お皿も明日洗えばいいやとか、掃除はまだしなくていいやとか。そういう意味でも、室内で感じる雨は好きになれない。
外に出ればどうなのか。
傘をさしても腕は濡れるし、背負いリュックも濡れて中の紙がダメになるしでこれまた嫌になる。
でもこれは目的がある時のことで、例えば図書館に行って作業をしようとか、そういう時に限った時である。
そうじゃなくて、傘をさして目的地もなくなんとなく川のそばを歩きたくなったときは、晴れよりむしろ雨の時の方が楽しくなったりもする。なんだろう、子どもっぽさというか無邪気さが表に出てきて、ちょっとした非日常感にわくわくするんだね。
こういう目的のあるなしっていうのは、かなりメンタルに左右するんだろう。
目的がはっきりしているほうが、迷いなくガンガン進むことができる。まさに成長とか発展とかそういうことなんだろう。
目的があいまいのままのほうが、いろんなことに目を向けることができる。こちらは成長というより、娯楽とか快楽とでも言えばいいのか。
どっちも大事で、どっちもダメなところがある。だからこそ、やっぱり結局バランスなんだろうな。雨の時こそ、このバランス感覚が試されているんだろう。
結論バランス、となるものが世の中多すぎる気がする。そんな器用に生きられないヨ。