抽象という言葉は嫌いで仕方ない。
難しいし、具体例を示してくれればそれでいいじゃないか!そっちのがわかりやすいし!
と思っていたのだけども、私の受験失敗の理由はどうやらその抽象化能力に欠点があったかららしい。
具体と抽象の話はビジネス書を読んでいると、いかにして相手に想いを伝えるのかという文脈で出てくる。抽象的な小難しい話を具体例で補強することで納得のいく、そして効果的に話を通しやすくなるとかならないとか。
この具体と抽象のセットは論文でもそうだ。意思疎通の基本になるのがこれなんだね。
だけども、抽象だけだと受け取り手の解釈次第で放り投げる感じがある。だからあんまり抽象は好きじゃない。セットになってようやく役に立つなんてネ。
受験で使った数学の公式、英語の文法。大抵のことの学校で習ったことは抽象なのに。
私の受験勉強は、ひたすらに具体的な問題をこなして暗記するという、非効率的な話だったのだね。
受験がおわれば公式とかから離れられると思ったら大違い。
日常なささいな出来事も抽象的な概念で理解をすることが、失敗を繰り返さなくなるし、成功は再現できる。むしろ、勉強よりも日常のために抽象化能力は必要なんだね。
と前置きがほとんどなんだけども、話題本の「メモの魔力」(前田裕二さん、幻冬社)がこの抽象の話をわかりやすくかかれておりまして。前田さん頭いいなぁとしみじみ思うわけであります。
メモを取るときにも具体的な事実も大事なんだけど、その先の抽象化が大事な行いなんだと。
ふむ。
なんかこの作業はホウチガでひたすら書き溜める作業に似てるなあと思う。その日思ったことを書いて、それをぼんやりと濁らせてそれについてまとめてみる。
「事実→抽象化→解釈→まとめ」の流れがうまいこと決まったときは、書いていて気持ちのいい文章ができるわけです。読み返してその時の感情がわかるし、一般化とか抽象化すれば議論が深められるし。
いくら抽象化が苦手だとしても、楽しいことを考えるためには必要なことなんだぜ!例えツッコミも、事実→解釈→考察→言語化を素早くできるからなんだで!たぶん。
抽象化を鍛えれば面白い文章も書けるようになるでな!頑張らんとあかんよ。
だけども、大事なのは僕がどう思うかではなくて、読んでいて面白い文章なのかということなんだ。いくら自己満足出来ても読んでいて面白くなければ意味がない!
ということで、次に読む本が決まったね。僕自身が読みたくなるような文章を書けばいいんでしょう?そういうタイトルのあの話題本だね。楽しみだ!
研究ねぇ。もうじき出国なんだけども。まあいいじゃない。気分が研究じゃないのヨ!