11月18日。
学部の時の授業でまちづくりというのがあった。まちづくりという言葉が何を意味するのかよくわからなかったし、やっている内容もよくわからなかった。だって、街っていうのは作るとかそういうものでなく、既に存在しているものだったから。
僕の中ではまちづくりも自然環境も似たようなジャンルに収まっていた。既にあるものをどのように改良するかとか、そういう意味で。
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昨日今日と遊びに行っていた街は首都から150kmくらい離れたところにあった。車で5-6時間くらいかかった。しんどい。
その間、車からずっと外を眺めるわけだが、それがなかなかおもしろかった。
しばらくなにもない荒野が続くと思ったら家がぽつぽつと現れ小さい村があった。そう思っていたら塩田が出てきて、次に森が出てきて、また街になって。
ここではじめて「まちはつくられるもの」ということがわかった。
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日本にいると、街とそうでないところという分け方がほぼできない。たしかに荒野はあったりするけれど、それの所有者は明確であり、しかも大抵は見渡す限りの荒野ではなく、小さい区画で収まる程度だ。
ところが今回の旅行中は、見渡す限り荒野という地域が車で30分続いていることがよくあった。そして、家は集まって建てられていて、その近くには放牧できるような草原があったりする。街とそうでないところが目で見てわかるような気がした。
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ドラゴンクエストのフィールドマップだと、城とか街とかはぽつぽつとあって、他のところは草原か森か山だ。そのイメージが子供の頃はつかなかった。こんな土地があるなら、スーパーを作ればいいのに。そんなことを思ったものだった。いまならようやくそのイメージがつく。
そういう広い土地が余っている時に開発計画を練るんだろう。それがまちづくりといわれる学問なんじゃないかしら。もちろん、既にある建物とか景観の改善とか防災とかもまちづくりなんだろうけどもね。
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イメージができない概念の話だとまったくもって吸収できない。それが目に見えるイメージになった途端ストンと落ち着くことが僕にはよくある。
無知を抜け出すためには、書物と同時に経験を積むことも必要なんだろう。
書を持って街に出なければ。