1日遅れの投稿そろそろ直そうかしら。いや直らなそうだわ。
エースをねらえ!という漫画をご存知だろうか。1973年ごろに連載されていた少女スポ根漫画である。
数年前のめちゃイケで岡村テニス企画で松岡修造さんがとりあげていたこともあって、比較的知っている人もいるんじゃなかろうか。いてほしい。
絵柄は完璧に昭和の少女漫画なんだけども、結構スポ根ものでして、まあ恋愛でわちゃわちゃするところが多いとはいえ、主人公岡ひろみの成長は面白いでっせ。お蝶夫人とか聞いたことあるんじゃないかしら。蝶のように舞い、蜂のように刺す。この漫画に出てきます。
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アニメ化も昔にされていて、地元の群馬テレビで再放送をよく見てました。
主題歌に出てくるワードによると、まだボールが白かった頃だそうな。
ルールブックに1972年にテニスボールに黄色だと記載された、だそうな。しかし、昔は白のボールだったそうで、一応今でも使えるのかしら?見たことはあっても使ったことはないわよ。
それは置いといて、あたいにとっちゃあかなり昔でして、テニスのルールは同じだろうけどもマナーとかは違ってくるんでしょうな。
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服装はきっかり違ってまして、いまだとカラフルな色のシャツを着て、プレーするテニス選手はプロアマ問わずたくさんいらっしゃいます。
しかしたぶん当時は真っ白の上下っぽい。エースをねらえ!でも白以外の服を着てテニスしている人は見たかなぁ?記憶にございません。
テニスといえばウィンブルドンだと思うんだけども、そのウィンブルドンでは伝統を重んじてウェアは全部白で統一されております。
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外見でわかる違いってのはいいんだけども、エースをねらえ!で気になった岡ひろみのセリフがある。
今も昔も、テニスの試合終わりには両者が握手をすることになっている。棄権でもね。
その時に、ジュニアの世代では「ありがとうございました。」これを言う。言わないとなんやねんあいつとなる。プロで握手をせず帰ると罰金とかなんかしらの制裁がくだされた気がするぞ。
その握手の理由をコーチからはこういうふうに教わった。
「勝ち負け関係なく、戦ってくれた、お互いの全力を出したことを称え合う。その表現行動としての握手」
こんな大袈裟な言い方ではなかったと思うけど、こういうことだ。
しかしだ。
岡ひろみは違う。握手をした時に、
「残念でした。」ニッコリ。
であった。
この衝撃、理解できるだろうか?
残念でしたとは?ニッコリ笑うとは?!
そんな危ない行動よくできたもんだね!
この握手をした時の試合は岡ひろみは勝っていた。それを意味合いとしては、
「あなたは強かったけど、今回は負けちゃったね。」ってことだと思うけど。
なに残念でしたって!俺言われたら首根っこ掴んじゃうかもしれないわよ!
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冗談です。掴みません。頭突きにとどめておきます。
しかし、残念でしたってのはなかなか凄い言葉だなと。その試合の文脈は忘れちゃったから推測でしかないけども、その試合相手と仲が良かったのかもしれない。だからこそ言える言葉なのかもしれない。試合の結果は本当に関係なく、まるで試合をやったのは自分たちではないかのように受け取り、その結果、あなた陣営は負けちゃって残念だね、と。
かなり冷静じゃない?試合後にしては!俺は無理だなあ!勝っちゃった時の握手の表情は難しいぜ!喜びたいけど、喜んだら相手の悔しさとかを抉るような行為になっちゃうんとちゃいますのん!?とか。
いや待てよ。逆に喜ばないってことは、勝ちっていうのは来るべき未来として予想できてたことになるかもしれない。むしろ喜ばないのは失礼か?
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試合後の感情の整理は難しい。勝っても負けても、どうすればいいのかわからない。それは個人の中の体験としてもそうだし、試合相手あるいはコーチとか親とかそういう人との間における相互行為としてもわからない。
ある意味、試合とか生きていることを俯瞰できた時にあの言葉が出てくるのかもしれない。
「残念でした。」
岡ひろみ侮り難し。