〈667.ここ一番〉
7月26日。
時々思い出す話がある。
何かの本で見た話。ある企業の業績が良い人間とそうでない人間の違いを見極めようとした。ありとあらゆる情報を集めて、業績と相関関係が得られる情報を見つけた。パソコンのインターネットシステムらしい。
それほど振るわない業績の人間はもともと支給されたパソコンに入っているインターネットエクスプローラーを使うらしい。業績が良い人間はファイヤーファックスやGoogleクロムを使うらしい。
これは決してインターネットエクスプローラーが悪いわけじゃなくて、自分に適した道具を探し出せる能力がある人が業績を伸ばせる、という解釈ができるらしい。
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自分に適したものを探すために時間を費やすことができること。
武蔵の五輪書にもそういうことがあっさりと書かれていた。とにかく自分がしっくりくるようなものを。みたいなことだったと。
同時に五輪書には、使っていくうちに鍛えていけば違和感もなくなるだろう、みたいなことも。
道具に最善を尽くすと言い訳が出来なくなる。もっといい環境ならもっと成果を出せる。道具を整えるってのは環境を整えることの一部だろうからね。
でも、どんな道具でも一長一短なのは間違いない。だからこそ、使って慣れた上でどうか判断しなけりゃいけない。そこで仮に適してなくても、ダメだったという事実を知れただけで失敗ではなく成功なんだとか。
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逃げ場を作るのも大事なこと。メンタル的に余裕があれば、次に向かう力を得られる。
一方で、"ここ一番"では余裕なんて作っちゃいけないだろう。やるときゃやるんだから。
その点プロフェッショナルは常に"ここ一番"になるのかもしれない。本来はそうあるべきだろう。それが世界一になることなんだから。
でも何事にも稽古期間はあるわけで、その時には余裕が必要だ。
アリの群体は必ず何割かはサボるらしい。サボってた何割かのアリは働きアリが一生懸命に動く間特にしないらしい。だが、アリの巣が崩壊したときに動くようになるらしい。この余裕によって、アリの巣はアリの巣として保つことができるとのこと。
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道具から環境から何から何まで全てを完全な状態に常に持ち続けるのはプロフェッショナルだと思う。そしてここ1番の勝負所で余裕も逃げ場もなくすべてを投入する。
こんな生活続けられるのは一部のバケモンだ。
常人はそのオンオフじゃないかしらね。ここ一番で負けちゃだめよ。
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戦闘力108日目
795(+2)
その他+2
走り出すためには準備運動が必要なのよ。