9月22日。
大学院に進学してよかった。無知であることを恥じていたけど、そりゃあ無理なことだとようやく知ることができたのが大学院でいろんな人と話した結果である。だってさ、僕の研究地ひとつとっても、無限に歴史があって、それに関して考察されていて、考察のもとになる思考枠組みがあって、研究史がある。
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ゴレ島という島には、オランダ人に発見されたところから文字としての歴史があって、貿易港としてアフリカ大陸にいくつかあった王国の記録があって、そして奴隷貿易が生まれて、廃止されて、ネグリチュードっていう社会運動が起きて、公民権運動につながる。
社会学的な分析もできるし、観光学的な考察もできるし、文学研究としても使えるし、歴史研究だってできる。その一つ一つに世界中のいろんな人が論文や本を出していて、芋づる式にズルズルと無限に本が現れる。
そして当然だけど、ゴレ島だけじゃない。日本だってそうだし、西日本でもそうだし、京都府だって、京都市だって。無限に切り口は存在していて、そして無限に歴史がある。
本屋にある本の数だけ研究がある。そりゃあ知らなくて当然ですよ。無知です。
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いわゆる一般教養といわれるやつ。なにをもって一般なのか甚だ疑問である。
論語を語れることがどれだけ偉いことなのか。科学史を語れることがどんなに素晴らしいことなのか。どんな分野のどんな知識でも大事なことに変わりはない。
しかし、知っていることに優劣はないでしょう。知識量は確かに大事かもしれない。でも、結局はそれをその人がどう料理しているのか、どう貯蓄しているのかが大事なわけで。
円周率を何桁も誦んずることができても、それはインターネットに聞けばよろしい。そうじゃなくて、なんでそんな無限に続く円周率というのが見つけ出されたのか。そしてそれがどんな意味を持っているのか、あるいはどうやって解釈できるのか。どういう美的感覚がそこにはあるのか、どんな人がそこに情熱を傾けたのか。
そこを知らない限り、オチのない話を永遠にしているようなものよ。つまらない。
それより、トムとジェリーについて彼らのどんな行動からどんな関係性が見出せて、そしてそれを見て僕らがどう感じるのか、語れる方がよっぽど面白い。
学ぶことの面白さってこういうことなんだろうな。
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戦闘力166日目
1139(+7)
勉強+2
その他+5
さて、この話はブーメランとなって返ってくるぞ。こういう話を無限にすることにさして意味はないんだぞ。それをどうやって解釈しているのか、そこが腕の見せ所だぞ。そしてそれがオリジナリティということだ。
僕が僕である理由はここにあるんだぞ。