ホウチガブログ

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〈756.漫画社会学〉

10月23日。

 

ネタバレなしでがんばるぞ。

 

 

鬼滅の刃約束のネバーランドを同時に読んでいる。どちらもジャンプの漫画で、時期も同じだと聞いた。そしてどちらも人気作品であって、アニメ化された。メディアでの扱われ方、キャンペーンコラボなどの視点だと鬼滅の刃の方が人気だと思ってしまうけど、実際に読んでみると対象年齢が全く別の、全くの別ジャンルで比べるべきじゃないと思った。

 

 

どちらもまだ中盤に差し掛かる前くらいしか読んでないのでなんともいえないけど、あくまで現時点での所感を残しておこう。

 

鬼滅の刃は、王道のジャンプシステムに則ったわかりやすい物語だと思う。

敵を倒すとより強い敵が現れ、仲間を増やしていく。そういう意味で、ドラゴンボールとかワンピースとか、ナルトとか、そういう王道ジャンプだろう。

王道ジャンプは、こどもにわかりやすい。こどもにわかりやすいと親にも話がつながる。親に話がつながると、消費活動につながる。その結果のいまの人気ぶりが形成されたんだと推測する。

 

一方で約束のネバーランドは、対象年齢が高い。少なくとも中学生以上だろう。能力バトルとかそういうのではなく、頭を使って問題を解決しよう、というような大枠にあるんだと思う。鬼滅の刃ジョジョ3部とするなら、ジョジョ2部的なものな約束のネバーランドだと感じる。

 

 

しかしだ。あくまでTwitterの話なのでなんともいえないけど、鬼滅ファンには大人も多いとか。子供に合わせて知ったかもしれないし、まわりの雰囲気で名前をよく聞く、というレベルからどうやって好きな作品まで持ち上げたんだろう。

 

一つ思うのは、ポストモダンに合ったのが鬼滅だという推測だ。

鬼滅の刃はさっきの通り、ジャンプシステムに則った作品だと思う。そのジャンプシステムが、世代問わず巻き込める理由としては、「自分がどうあるか」を美しく描いているからじゃなかろうか。

 

ポストモダンでは、価値も変わるし情報も無限にある。そういう統一的な人類目標がない、いわゆる大きな物語の終焉というやつ。そういう変わりゆく価値観の中で、唯一変わらないのは自分という存在なので、自省をどこまでもし続けるのがポストモダン人だとか。

そういう論文を読みました。

生きている人間の多くがテーマとして「自分の存在の確認」を掲げている。つまり興味があるのは、自分がどうあるのか、ということになる。

 

鬼滅の刃では、家族との関係やチームでの仕事を通して自分の技に磨きがかかっていく。そういう意味で「ポストモダン人」が興味ある話だった、という感じなんじゃないかとランニングしながら妄想しました。

 

 

僕は約束のネバーランドのほうが好きではあるんだけど、大きく分けたら鬼滅は人肌感じる作品で、約ネバは冷たい。もちろん、約束のネバーランドもあたたかい瞬間があるからそこに虜になるんですが、登場人物がそれぞれをどういう風に「使うのか」が醍醐味なので、冷たい、と表現しました。いままで読んだ中だと、カイジとかに近いジャンルなんだと思います。

 

というように、あくまで妄想でしかないんですが、二つの作品を比べました。

じゃあ、王道ジャンプシステムでも売れない漫画はなぜなのか。どういう作品は「面白い」のか。おもしろいと思う分母が増えるのがおもしろいのか。

ここらへんはまったくわかりません。これからいろんな作品を観る中で考えていきましょう。

 

 

戦闘力196日目

1320(+6)

勉強+2

その他+4

 

漫画なんて読まずに論文書き上げろ。もっともでございます。

しかしだね、面白い作品に出会うことは人生を豊かにすることだと思うんだよ。だからどっちが優れた行動なのかはまったく決められないんだ。そうじゃないかい。

うるせぇはやく序章書き上げろ。その通りです。

 

あぁ、コニーよ。