ホウチガブログ

~方向性の違いでブログ始めることになりました。~

MENU

〈855.音楽とか戯曲とか〉

1月30日。

 

ペールギュントの話。イプセンという人が書いた有名な戯曲に出てくる主人公である。戯曲ってなんだというと、あまり詳しくないのでそこらへんはウィキとか知恵袋に任せるけども、ざっくり言って舞台劇の脚本のようなモノだと考えてます。
そんなイプセンによる『ペールギュント』は、同名の主人公が旅に出てから帰ってくるまでの話らしいです。
それを僕が知ったのは、そんな『ペールギュント』の一部分の演奏を発表会だったかコンクールだったかで弾いたからです。曲担当のグリーグの『山の魔王の宮殿にて』です。前も話題にしたかもしれないけどええやん。

ざっくりした内容は、恋人と駆け落ちしたけど駆け落ち先で別の女と結婚しそうになって、逃げ出して別の女と付き合ったけどまたどっか行って、フラフラして帰ってくる男ということらしい。読もうと思ったけど、日本語版が本屋になかったのでネットを漁っての情報ですのであれだけど。
なんともダメ男なペールギュントの話。
しかし、ペールギュントの背景にも当時の戦争があるとか。どんな物語にもその社会が反映されているっちゅうわけだ。

変なはなし、今の時代にやらしい表現がたくさんあるゲームとか漫画とかは、R指定されていても有名になったら文句を言われるわけです。テレビの「深夜枠」といっても昔みたいなお色気ではなく、今はもう台本があるようなないようなバラエティとアニメですよ。それも好きなので文句ではないけど、そういうところにも時代の文化って出てくるよね。
今を生きている僕らにとっちゃあ「普通」なことでも、20年とか30年とか経ったら「令和くせえ」とか「化石」なんて言われるようになっちゃうんだろう。

そういう話がしたいんじゃなくて、戯曲って面白いねって話だ。
戯曲の本を片手で収まるくらいだけど読んでみて、正直読むのはめんどくさい。
というのも、基本的に登場人物の会話と動きで成立しているので読みながら頭で映像を流すような感じ。ほんとに脚本を読んでいるような。
なので、むしろ音読しながら自分の体を使って一人芝居をしたほうが読み進められる。不思議な文章である。
日本語版になっているので、たぶんもともとの言語のリズムとか韻とかは難しいと思うんだけど、ある意味古典の授業で習った和歌とか漢詩とかそういうのに近いんだと思う。
あれも黙読よりも音読のほうが楽しいもの。
戯曲って不思議だね。

しかしだね、私はグリーグのすばらしさを訴えたい。僕が好きな「山の魔王の宮殿にて」なんかぜひ一度は聞いてほしい。
聞くだけで、どういう状況なのか想像できるんだもの。僕はたまたまCDで聞いて、えらく気に入ったのでピアノで弾きたいと言って弾くことになった。だけど、そのときの聴きながらの想像とイプセンが描いた場面がほとんどがっちり合致したんだもの。
みんな一度は聞いたことがある「朝」なんていかにも朝だもん。なにがどうやってそうイメージさせているのかわからんけどスゲーのよ。長調とか短調とか、そういう難しいので分析ができるんだろうな。
ここらへんちゃんと分析したいな。

だからかもしれないけど、ゲームの音楽とちょっと近いと思う。場面に合わせたBGMってわけだけど、歌詞には頼らないで、場面を盛り上げる。YOUTUBEの影響でBGMの大切さは広く認識されていると思うけど、戯曲ってそのはしりだったんだろうな。
すげえのよ。
ということで、そういう意味で音楽って気になるのよ。言葉に頼らずに人間の気持ちをコントロールできる能力があるんだもの。イオンで『山の魔王の宮殿にて』は流さないわけだよ。もっと音楽に注目して生きてみようと思った次第です。

話題があっちこっち行ってしまった。音楽もそうだけど、脚本もすごいよね。言葉だけで映像を成り立たせるんだもの。そこらへん、勉強したいぞ。