〈895.反省〉

3月11日。

10年が経ったんだね。ついこの間みたいに思い出せるけども、ようやくってところだろうか。だけども別に10っていう数字は特別ななにかでもなくて、ただその数字があるだけで。

中学生だった僕は修士号をもらうことになってしまったよ。ひとそれぞれの10年があったろう。こう考えてみると、たった10年なんだな。

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この際だからきちんと考えよう。

僕は結局他人事だと感じてしまっている。たしかに津波の映像であったり、救援物資を届ける姿を見て、心に迫るものはあったけどそれより自分のことでいっぱいいっぱいだった。

中学2年の冬。部活だったり、受験だったり、それこそゲームだったり。自分が一番大事だと思っていたからなにかしようって思えなかった。でもそうは思わないように祈っているスタンスを取り続けてきたと思う。

今はそんな自分を愚かしく思うけど、そう思っているうちに10年が経ってしまっている。いまからできること、なんて大袈裟なことはないだろう。だからこうやって毎年この日は苦い愚かな自分を反省する日になっている。

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とはいえ親戚や友人に被災者の方がいない人は同じような気持ちなんじゃないかと思う。そんな僕が、我々ができることは記憶して反省して次がないように準備することと、次が起きてしまった時に素早く逃げることができるようにすることしかない。

そうすることが僕なりの3.11の過ごし方になる。

次の10年が無事に過ごせるとも限らない。この10秒後に起きたとしても、きちん動けるように対策を頭のどこかにきちんとしまっておくのが日本で生きる方法だろう。

まるで面接みたいだよ。あなたはなぜ生きるんですか？これに答えた後に、どうやって生きるんですか？みたいな。

結局反復して覚えるしかないのよ。

これを機会にしましょう。