〈1065.犬のマーキング〉
8月27日。
犬の散歩をしていると、誰もがご存知の通りおしっこが大切である。いつものところにマーキングをする意味でも、ちゃんと元気にしているという確認の意味でも、犬も人も大事な時間である。
この犬のマーキング、小さい頃に他の犬とのコミュニケーションに使われているとかいう説を見たことがある。つまり、おしっこの匂いでその犬の健康状態がわかったり機嫌の良し悪しがわかったりとか。
たしかに、成分に影響はありそうだからなきにしもあらずかもしれない。それを小さい頃に信じた僕は、それをさらに膨らませて、文通なんかしてるんじゃないかと思っていた。そして今でも。
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お元気ですか、だれかここを通ったら返事してね。
こんにちは。僕はポチです。あなたは楽しそうだけど、なにかあったのかい。
返事ありがとう。僕はタロウです。ご主人が新しいおやつをくれたので機嫌がいいのです。
どうもタロウ君。それは羨ましい。今度ここにそのおやつを置いておいてよ。
ポチ君、それはご主人に怒られるからできないよ。それと僕は女の子です。
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こんな文通をしているんじゃないか。
しかも、一回の散歩でマーキングは一回じゃない。複数回、しかも場所によっては構えているだけでほとんどおしっこが出てない時もある。そんな時は短文だったりするのかしら。
そう考えているので、都会みたいなところだとマーキングしたところを自前の水で流すのがマナーになってるのがちょっとかわいそうだなと思ってしまう。
もちろん我々が生きる上で不便だったり不快だったりするから仕方ないのかもしれない。
僕が散歩するコースは荒地なので、砂を上からかける。どっちにしろ文通はちゃんとできないかもしれないけども。
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マーキングでただの縄張りの主張だけじゃないっていうのは、ちょっとロマンスある気がするんだよね。
想像に過ぎないけど、そんなことで実は遠距離恋愛があったりしたらなんかロマンス。
まぁおしっこなんですがね。