12月24日。
クリスマスイブはバイトである。
カップルたちが楽しそうにやってくる、遊ぶ、食べる、イチャコラする。
その後は僕もお客側になる。だいちと岡島と飲み屋に行った。今年最後の飲み会だろう。
あんまりお酒を飲むこともないので、僕個人としても飲み納めかもしれない。
今年ももう終わるんだな。
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だいちは変わらず忙しそうだし、岡島は会社の方針とかでそんなに忙しくはできていないらしい。
とはいえそれぞれに充実した日々を過ごせているとか。来年は二人とも会社でキャリアを積むのだろう。岡島もだいちも2年目社員になって、頼れる先輩として見られるようになるのかしら。
なにはともあれ、元気なのはいいことだ。やるべきことをきちんと終わらせて、やりたいことに向かえるといいよね。
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二人のところにも、僕のところにも、サンタさんは来ない。良い子にしてなかったということかもしれないし、子じゃあないというところだ。
手に入れたいものは自分の力で手に入れられるようになったからだ。それが大人ということだ。
岡島はボーナスが出たとかで暖かくなった財布を喜んでたし、だいちはだいちでいちゃいちゃするんだろうし。僕も住民票が生まれ故郷じゃあなくなったし。
たまに会えるのは嬉しい関係だよね。
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来年はまだ二人とも相手してくれるだろうけど、これが10年とか20年とか経ってくるとどうなるだろう。
話が合わないということはないだろうから、会えれば変わらず他愛もない話ができるだろうが。
岡島もだいちも日本から出ていくかもしれないわけだし、僕の方こそいつまで関東圏にいるのかわからない。
だいちは三人で写真を撮り忘れたとポソッと言った。岡島はもともとそんなに写真を撮る奴じゃあない。
しかしまぁ、こんなにしょっちゅう会えなくなるかもしれない。と考えると1枚くらい撮ってもよかったかもしれない。
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今年は特に寒いクリスマスイブだった。
早く帰って暖かいシャワーでも浴びたい。でもそんなに早く解散するのも寂しい。
酒がまわるのもはやかった。それもあるのかもしれない。家路が寂しくて仕方なかった。
はやく夜があけてほしいよ。