1月23日。
最近人の話をよく機会があり、同時に話を聞いてもらうことも多い。
その中で、話題の難易度や話題に対する構え方が少しずつ違っていて、体系化できるような気がしてきた。
人との会話というのは大きく三種類に分けられるだろうということ。
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まず、会話における「私」が中心の話である。
「この前マック行ったら、キムタクがいたんだよね。」
これは完全に「私」が経験した話題である。
会話の主導権は私にあり、相手にはそれをきいてもらおうというタイミングである。
次に「あなた」が中心の話題である。
「え、おいらはマクドでシンゴ君みたわ。」
「私」からすると、おいらと発言する「あなた」の経験した話題である。
会話の主導権はあなたに移り、相手の話を聞こうというタイミングである。
この「私」と「あなた」が主導権を握り、握られを続けるのがおそらく会話であろう。
「私」だけが主導権を握ると、おそらく相手はつまらなくなる。
一方で「あなた」だけが主導権を握るとインタビューになる。
この、波のいったりきたりが会話の楽しさであろう。このバランス感覚は人によってまったく違うようである。
幼児と老人は「私」の話が中心になる傾向があり、社会人になると「あなた」が話題の中心になるようだ。
そして、後述する第三の話題に比べると重要度があがる傾向にあるとも思われる。
20代であれば、進路やキャリアの話題がそれであるし、収入や趣味などの話題もこれである。
かなりパーソナルな話題であるため、親密度の高い話題でもあるだろう。
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そして第三の話題というのが、「三人称」である。
英語でいう「he」「she」にあたるもの。「私」でも「あなた」でもない存在についての話題である。
これが、いわゆるアイスブレイクになるだろうと思うし、親密度も関係なく話ができる。
「キムタクはダブルチーズバーガーが好きらしいぞ」
これは「私」も「あなた」も同じ距離感で話ができるため、会話における主導権が曖昧になる。
すると、どちらも適当に話ができるので気が楽だ。
そしてパーソナルな話題でもないので、初対面でも問題なく話題として違和感がない。
これは結構な発見であると思われる。
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いわゆる「アイスブレイク」というやつだと、かなりパーソナルな話題が多い。
趣味は何か、専門はなにか、休日はなにをするかなどなど。
知らん奴のそんなことを知ってもなんも興味あらへんわというのが正直なところだ。
しかも、そういう話題は大変パーソナルな話題であることが多いので、気を遣う。
「そんな趣味をお持ちなんですね!」なんて思ってもないくせに。
相手に興味を持つことが大事です!というけども、通りすがりのおっさんに興味を持つのはなかなか難しいだろう。
じゃあ初対面の人にどういう話をしたらいいかというと、当然「三人称」の話題である。
しかしながら。
「始めまして。そういやキムタクってチーズバーガーが好きなんですって」と話しかけたらただのジャニオタだと思われて会話が続かない。
そのために、アイスブレイクという鬼畜な自己紹介を経て、共通の話題を探すのだ。
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しかし、そんな地獄な空気を味わわずにブレイクできると思うぞ。
まず、共通の話題として、同じ大地に立っているという点が上げられる。
「今日は寒いですね」これでいいじゃないか。
「そうですね。」そう返事が来たら、
「僕の実家はこの時期でも暖かいんですがねえ」と言えばいい。
そして「どこご出身なんですか」ときたら勝ったようなものだ。話題を「三人称」から「私」に転ずることができる。
そしてある程度話題が盛り上がれば「あなたはどこですか」と話題を「私」から「あなた」に転ずることができる。
簡単な話だ。わざわざ相手の休日の過ごし方という超パーソナルな話題に最初から飛び込まなくても、空気の話をすればええやんけ。
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会話というのはそういうものだろう。
「私」過多では「あなた」がつまらないし、「あなた」過多では「私」がつまらない。
ならば、「三人称」の話題で様子を見つつ、「私」と「あなた」で話題をコロコロ転がし続ければ不満がない。
と単純に考えてみたけど、どうだろう?