ホウチガブログ

~方向性の違いでブログ始めることになりました。~

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〈1259.ネット青春のこと〉

3月9日。

 

ミクの日だとか、いろんなところで初音ミクの絵や音楽を見聞きした。
ボカロについてはそんなに詳しくはない。
僕が中学校のころには既に存在していたけどもそんななじみはなかった。男子高校に通って、ネットにつかる時間が長くなった頃に千本桜が流行っていた。
その影響もあって、好きじゃなくてもボカロは聞いたし、やっぱりいくつか好きな曲もある。

はじめて「一般人」が発信側になれる、という一種の羨望があった。
今日はネットどっぷりな話。

 

 

中学3年の頃に、仲良かった奴が「タピオカパン」と連呼していた。
そういううまいのがあるんか?と聞いたら、いやあそうじゃないけど…、と濁された。なんだったのか、意味がわからないまま卒業した。
高校に入ったころ、世の中ではiPhoneが流通するようになり、僕もはじめてスマホを手にした。
いつでもゲームできるやん。最高だった。
仲良くなったのは、演劇部のやつとバスケ部のやつ、剣道部のやつ。どいつもやたらアニメに詳しくて、ネットミームにも詳しくて、意味がわからない世界があった。

ゲーム好きだったこともあって、好きなBGMとか聞くためにネットの海に漕ぎだした。
そしたら「ニコニコ動画」というYoutubeもどきの岸に辿り着いた。そこからだ。
ゲームBGMを聞いていたら、いつのまにか音MADになり、ただのMAD動画になり、そうして長年謎だった「タピオカパン」にも辿り着いた。バトルドームから東方を知ることになり、「例のアレ」の動画に5年くらいは居座ることになった。そこで時々見かけるMMDが好きになり、そしたらボカロに辿り着いた。

 

ニコニコ動画という空間では、俺のようなただのネット民が、同じような民を熱狂させるファンを獲得できるようになる。ボカロ然り、MMD然り、ゲーム実況然り。
仲良かったバスケ部のやつは実際に動画を投稿していたし。なかなかな青春を過ごしたもんだ。俺だって一つや二つ、動画を投稿したさ。

 

 

初音ミクはそんなネット民の象徴だったと思う。
テレビという大衆メディアで取り上げられた時には大盛り上がりした記憶があるし、そこからネット発祥のコンテンツも人権を得たような気になった。
Pの特徴の違いによって、まったく別の歌姫になり、それに応じたイラストも多く見ることができた。

リアルと違って、相手との関係性の中で生み出すのではなく、どこまでも自分の中の色んな感情を吐露すれば、それを作品として評価される。一種の救いがあったと思う。
それがいまでは、、、という話をするつもりはないし、僕自身が大人になって色々見えるようになったこともあるので違って見えて当然。
でも、いまでもゲーム実況だったり、MADだったりは覗きに行ってしまう。
無料で下品で意味のないばかばかしい娯楽が簡単に手に入るんだもの。良い逃げ口よ。

 

 

最近ではボカロで頑張ってた人が、リアルの人間として売れるようになって、時代の移り変わりを肌で感じることができる。そんな一つの社会化の過程を支えてくれたのが、初音ミクである。

時々SNSで流れてくるボカロの動画は、やっぱりいまでも見てしまう。
かつてよりもさらに一般人が売れやすくなった世の中にはなったけれど、今でも支えている一人に彼女がいるようだ。不思議な存在である。

 

何の話だろうね。