ホウチガブログ

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〈1312.ビッグ・ブラザー〉

5月1日。


Twitterでバズっている話題で「嫌な話」が多い。
そういうツイートの特徴として、自分が深いと思った人間の晒し上げが共通である。
直接リツイートして「なんてばかな奴」と書いたり、不快だった経験を文字化して「私が悪いのか」と訴えたり。
そういう気持ちになるのはわからんでもないけれど。
ちょっと考えすぎてしまうと、常に悪いことをしてないのか目を光らせているように思えてくる。



ジョージ・オーウェルの「1984」という小説を読んでいる。
完全独裁・管理社会の生活を描いている話。「ビッグブラザー」という独裁している党の象徴がそこかしこにポスターなどで人々を監視し、人民同士も監視しあっている。ちょっとでも党の方針と異なることをすれば警察に連行され、処刑される。
家の中にも監視するためのスクリーンがおいてあり、プライバシーなんてもんはない。


もちろん、そんな「ビッグブラザー」がいまの時代はいない。プライバシーもある程度は守られている。
ただ、仮にTwitterでバズる話題を集合体として擬人化したら。それはもう一種の「ビッグブラザー」なんじゃないかと思われる。
非人道的なことをした人間が責められるのはわからなくはない。ただ、それが「自粛警察」みたいに暴走を始めるような気がしてならない。
「いじめはいじめられた側が認識したら犯罪として検挙できる」という話はよく聞くようになった。
ただ同じ理論で「私が不快だと思ったものは排除しなければならない」という「警察」をよく聞くようになってしまった。


自分を正義の代表のような態度を取るのはそんな無責任にやっていいものじゃあないと思うんだが。



学校でいじめをした奴が犯罪者なのはそうだろう。
ただ、社会復帰する機会を与えるのも必要である。
あくまで法律は責任を取らせるものであって、報復することが目的ではない。
いじめた責任として、被害者に相応の補償をし、罰を受ける。


じゃあ不快と思わせた行動はどうだ。
法治国家に生きる人間としては、裁判所や弁護士に相談するのがベストだろう。
そうすれば、不快に思った、被害を受けた分の穴埋めをしてもらえる。
Twitterで投稿するのは、おそらく愚痴レベルのものだろう。ネットの海にそういう「プラスチック」を流すのは良くない気がするけどな。



ある程度の味方が世の中にいることを認知するためにはネットで愚痴って賛同をもらうのも一つだろう。
具体的な解決方法とかを教えてもらえる場合もある。
ただ、それにつけあがって正義の味方の面をするのはイタイ。
自分が独裁者になって「ビッグブラザー」になったときにやってください。それが幸せな社会かどうかはその時わかるでしょう。