久しぶりにゲームの話をしよう。
かつて書いたこともあるドラクエの職業システムのことだ。
ドラゴンクエストを一大コンテンツとして位をあげることになったドラゴンクエストⅢ。
ここでは主人公の職業は勇者ということで変更できないが、仲間たちの職業を自由に変えることができる。
どんな職業があるかというと、戦士、僧侶、魔法使い、商人、武闘家、盗賊、遊び人、賢者である。それぞれに能力が異なっているし、使える技も異なる。
そしてレベルを上げていくと技を色々と覚えることができるが、転職をするとレベルが1になってしまう。
そのため転職のタイミングを間違えると全く使い物にならない残念な冒険者ができてしまう。
しかし、転職をしても、前職で覚えた技はしっかり覚えたままなのだ。マッチョな戦士が魔法を使うことができる。とはいえ戦士は魔法のパワーを持っていないので十分に魔法を使うことはできないのだが。一長一短である。
ここで現実に話を移してみよう。
ずっとひとつのことを続けていればレベルがずっと上がり続け、他の追随を許さない完全なる専門家を目指すことができる。しかし、他のことをすれば身につけられたかもしれないスキルを得ることはできない。経済学でいうと機会損失というやつだろう。
ジェネラリストかスペシャリストか。その問題だ。だけども、どちらがどう役立つかは正直運否天賦だろうな。
私は過去に、今の時代スペシャリストよりジェネラリストが求められていると教えられたことがある。しかし、ひとつのことに精通していれば、それを獲得するまでの過程を応用する力を持つことになると思う。だからスペシャリストであっても全く問題はない気がする。
いま、私はといえば大学院生としてアフリカ研究という謎の多い学問において、専門家になろうとしている。しかしながら、その狭いアフリカ研究の中でも、さらに分野を選ばずジェネラリストになるか一つに絞ってスペシャリストになるかを選ぶことになる。
結果として、足踏みを永遠にし続けることになっている。スペシャリストへの憧れを永遠に抱き続けているこの20年だが、絞るのはもったいない気がしてふわふわとさせてもらっている。
さすがにそろそろ地に足ついた研究生活を歩み始めたいところだ。ひとつの分野のスペシャリストになれば他の分野に挑むとしても目測をたてることができる。
この1ヶ月が勝負なのかもしれない。