突発的に泣きたくなることがある。
悲しいのではない。原因不明だ。
今日は夏祭りの屋台の並びを見て泣きそうになった。
ちょっと考えてみた。自分の故郷の夏祭りに重ね合わせて、懐かしくなったから?郷愁?
平和な様子への感謝の気持ち?喜び?
色々考えてみたけど、全部正解で全部ハズレな感じだ。
確かにあの時泣きそうになった。悲しくもあり、切なくもあり、嬉しくもあり、楽しくもある。
一緒にいた人にそのことを聞いてみた。
"あるよね。夏の終わりっぽい切なさって。"
あぁ。自分で考えていたことよりしっくりきた。夏特有の血気盛んな様子、それが過ぎ行く切なさ。その混ざり合いが一番近い気がする。近いだけで正解ではないけど、正解を言語化できる知識を持ち合わせてないから。いまは"夏"が正解に近い。
春は青いんだね。これって陰陽五行思想らしく、ウィキペディアで見ると15歳から29歳なんだって。若々しく元気な時代だそうな。
じゃあ夏は?なかなか出てこなかったけど、ピクシブ辞典だと31歳~50代前半らしいです。朱夏。
働き盛り。安定の壮年期。だけども同時に老いも感じるんだって。両親がよく言うの。仕事で一番大事な役割を与えられる一方、"若い頃はな、"と懐かしむことになる。
私は壮年期の気持ちはわからない。だけど、夏の充実感と切なさはわかる。これからくる秋と冬が忍び寄る。その苦が見えるうえでの喜。
これを僕が季節と重ね合わせるのは、そういう知識が既にあるから。これを考え出した古文の中に生きる人は素晴らしい感性だなあと思う。
こういう感性は、天性のものがあるんだろうけども、結局勉強してきた量なんだろうな。読んできた詩の量、本の量。身につけた芸術の量、高貴な表現。
自分の世界に閉じこもることなく、外にアプローチし続けることで新しい表現を得られる。
あぁ。知ることって素晴らしいな。外に出よう。書を持ってね。
そうすれば今日の感情を伝えることができるかも知れない。
あちらこちらふらふらするこの文章もいつかまとまった面白いものに変えられるかも知れない。
おまけに、白秋が50代後半~60代後半、玄冬が60代後半以降だそうな。
白い退職期と黒い老年期。これは僕にはわからないな。またいつか考えてみよう。きっと深い趣が隠されているんだろう。
知りたい。