2月5日。
本屋に行った。特に目的もなかったので書店おすすめ本のコーナーを歩いた。面白そうだけど買わなくてもいいかと思って通り過ぎたところに幼児向けの本が並んでいた。
図鑑の値段をみると、この情報量で2000円だ。研究書よりこっちのが読みてぇ。その隣には仕掛け本だったり、アニメキャラクターの本だったり、見ていてワクワクする本がたくさんあった。
その中で一番心に残っているのが絵本のコーナーだった。
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僕の中で絵本の立ち位置っていうのは、小さい子が小説とか読む準備期間としての、最初のこくごの勉強っていうのがあった。教育的役割が非常に大きい。
たしかに絵本コーナーにある本には、道徳的内容であったり、親子関係の話であったり、とにかく優しい話が多い。色合いもそういう刺激の少ないようにされているのだろうか。コーナー全体がほっとするような空間だ。
その中で僕が印象に残っているのは、本来なら難しい話の絵本だ。
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「へいわとせんそう」(たにかわしゅんたろう文、Noritake絵、ブロンズ新社)。これは忘れられない。平和学習系の絵本だと、戦争を経験した方のお話をもとに戦争の残酷さを伝え、平和を大切にしようという話が多いような気がする。
この絵本は登場人物がいない。文章もほぼない。絵本全体のつくりとして破壊力がある。
いままでで一番好きな平和のための絵本だ。
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そして、もうひとつある。残念ながら題名を覚えていない。というのは、内容に訴えられすぎて普通の顔して本屋に居られなくなったので。ちょっと泣いちゃった。
海外の絵本だった。ネズミの女の子が主人公で、とってもきれいな絵を覚えている。どうやらその女の子は大切な人を失ったようだ。失った人のことを、まわりのひとは星になったというので女の子は星を探し求める。
本屋に行ったらたぶんあるので読んでみてくりゃれ。
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母が僕の耳にタコができるくらいにいうことがある。
「賢い人は誰にでも理解できる言葉で話ができる。」
絵本ってのはまさにそれなんじゃないかな。
戦争と平和であったり、大切な人との別れっていうのは非常に難しい。筆舌し難い。僕個人の経験だけども5年経っても文章にできずにいる。
それを小学校に入る前くらいの子も理解できるし、22歳大学院生にも響かせることができるのが絵本だ。
文章の優しさももちろん、話全体の簡潔さだったり、ストレートな表現だったり。そういうので対象年齢がどこまでも広がることができると思う。
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僕は昔から絵本が好きだ。そしてまた好きになってしまった。
絵本作家になりてぇなぁとか思ってた時期もあった。
さてどうしたもんかな。