〈544.愛しの液体〉
平成の終わり頃には今頃石川の旅館に泊まってるとは思わないだろうな。
時が経つのは早いな。
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僕は牛乳がひたすらに好きである。これは真理だ。
そして旅行先では牛乳を楽しむ。これはもう仕事みたいなもんだ。
そして現在石川県、当然牛乳を嗜む。
ご覧のパッケージ。古臭いなかに最近の雰囲気の混ざったいいやつでしょお?
そして驚いたのが、能登牛乳を使ったジェラートで店が出店していたのよ。こんな感じ。
いやいや!これは興奮してきたな!
牛乳からこんなにマーケティングしてくるとは!これはおもしろい。
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いやね、このジェラート、見た目だけじゃないのがもうほんとずるいところ。おいしんだもん。これで味がコンビニで買えるやつだったらもうガチギレものよ?なのにちゃあんとうまいんだもの。好き。
こういう中身がとてもいいんだけど、それをちゃんとフォロー、そして引っ張っていくプロデュース戦略。ほんと感動してる。牛乳の未来を感じちゃう。
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そういや一年前は令和だとは思ってなかったし、石川に行くことになるとは思わなかった。そこで観光地研究を利用してプロデュースに注目するとは思わなかったろうな。
そんでもちろん、コロナの影響であちこちの美術館やら博物館が厳しい状況になるとは思わなかったよな。
なにごとも突然で強引なんだな。この世は。
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もちろん、牛乳を飲んだ人のうちパッとイメージできた人もいるかもしれないけど、まさか店舗を構えて独自のキャラクターで売り出すとは思ってなかったろう。でもそこには情熱があったから、いろんな強引さとか突発なことに打ち勝ってきて今があるんだろう。そしていま僕の胃袋には大量の牛乳が収まることになっている。
全て未知数だ。
僕らは想像して、計画立てて、予定通り、あるいはちょっとずれても修正できるくらいに、思い通りに進んでいるような錯覚に陥ることがある。地球を人理で統治する気分だが、当然人理を超越する自然とか世界とか宇宙とか。そういうものがある。
僕の今目の前にある、老舗旅館にある古臭い座椅子が世界の覇権を握ってしまう日が来るかもしれない。
わからないよ?なんかあるもん。
牛乳が平和をもたらすかもしれない。なにかあるかもしれない。
love &peace &MILK。牛乳が愛と平和をもたらすんだ。