10月22日。
なんか不思議な空間で勉強させていただいているようだ。
セネガルに来てから言語的な課題がめちゃめちゃでかいので、フランス語教室に通っているわけだ。そこはバックにフランス政府とか省庁が関わってるようなちゃんとしたところ。日本にもあるやつ。ちょいと値段は張ったけども、それ相応の環境だと思ってあるのです。
その環境というのが不思議でして。僕のクラスは10人くらいの少人数。
そのメンバーというが不思議で、インド、ドイツ、ロシア、モロッコ、リビア、中国、ブラジル、アイスランド。それぞれ1人ずつで日本人が僕ともう1人。おんなじ人間なのにそれぞれの母国語は違っていて、それでも英語でコミュニケーションが取れて、そして拙くみんなでフランス語を話す。
そして、そのそれぞれが違う職業を持っていて、コックやらコンピューター技術者やらスポーツインストラクターやら専業主婦やら。日本人2人が同じ国籍同じ学生というだけで、他は全員バラバラ。
一件なにひとつ共通点がなさそうに見えても、フランス語を学ぶという共通点を作ってみたらみんな仲良くなるわけで。送り迎えを一緒にしてやろうとか、飯今度いこうやとか。賑やかなわけです。
日本にいたら出来なかった縁だし、フランス語教室に通おうと思わなければゼロに等しいお互いの存在。
日本人で新しく仲良くなるのはまだ可能性があるだろうと思ってしまうけど、外国の人となるとその可能性は天文学的な数字になる。それが交わっている。一つの教室で、複数人が。
そりゃあお互いの目的はフランス語の獲得であり、短い1ヶ月の期間が終わったらまた散り散りになる。レストランで働くやつ、家でのんびりしながら献立を考えるやつ、新しい練習メニューを考えるやつ、そして研究するやつ。おそらくほぼ全員が二度と会うことはないだろう。
その刹那な関係性がすごく不思議で、すごく素敵で、すごく楽しい。
落ち着いて考えれば日本での出会いってのもそれに溢れてたんだなあ。海外だからより一層それを考えるけども。
そういや高校の文化祭を一緒にやったあいつらはどうしてるだろう。体育祭を盛り上げたあいつは元気してるだろうか。
二度と会うことはないかもしれない。
もしかすると会えるかもしれない。
わからないけどすごく尊いんだと思います。