寿司を食べた。
セネガルにいた時に一番食べたかったのがマグロとサーモン。魚の脂。食べたくて仕方なかった。
とはいえ金持ちではないので廻る寿司屋である。それで僕は十二分に満足。
しかしながら、誰がこれを考え出したんだろうな。廻る寿司。
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Googleしてみたら、Wikipediaが我ぞと名乗りあげてきた。すげぇなお前、なんでも載ってんじゃん。
1970年の万国博覧会で元禄寿司が出展して人気を集めたそうな。
そんなこんなでフランチャイズでどうたらこうたらで激化していっているそうだよ。
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いや、しかしだよ。僕はどうしてその開発に至ったのかを知りたいんだ。寿司側の気持ちにもなってみろよ。
それまで優しくプロがにぎにぎして、やさしーくご飯の上に寝かせられて、そのままお客さんの皿とか板とかの上に登場して「我ぞ」とドヤ顔で食べられてたのに、プロでもない大学生のアルバイトのビニール手袋の上からえっちらおっちら握られて、時々ご飯の上でナナメに寝かせられたり、ご飯から落とされて皿の上で冷たくなってたりして。あろうことか、渋滞でノロノロ走るくらいのスピードで人前にまわされ。人によっちゃあ何十分もおんなじところをぐるぐるさせられる。だれも見てくれない、時々「こいつ人気ねぇんだな」とか嘲笑われる。
人生に絶望し始めたところで、上の高速道路だと目的地まで吹っ飛ばして到着するサーモンなんかいやがる。やってられるかこんな寿司人生。
俺が寿司なら間違いなく大将のゴツゴツでシワシワになって、それでいて温かい手のひらで弄ばれたいね!
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とはいえ僕は廻る寿司が大好きです。
無力にも運命に廻され続ける寿司ども。選ばれし者と選ばれざる者に二分される制度。そして最後まで廻され続けたあげく、きたねぇと暴言を吐かれクズカゴに投げ入れられる劣等者。
僕が寿司だったらどの運命に導かれるのか。それを考えると胸の高まりがおさまりません。
考えたことないけど。