〈556.わらび餅〉
4月6日。
引きこもり生活で生活管理がずさんになりつつある毎日。
病じゃなくても、メンタル的に崩れていくような気がします。
そんななかで、このまえ冗談だけどもそのなかで大切なものを見つけたのでお話しします。
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このまえの石川旅行。
せっかくなのでいつもお世話になってる先輩にお土産を買いました。
なんか歴史ある店の、どこかのお上に献上してたわらび餅。こういうものならハズレなさそうだし、おいしそうだし。
そういうフワッとした気持ちでわらび餅に決めました。
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京都に戻って研究室に行きました。いざ先輩に渡すとなったとき。ハテ、どういう説明になるんだろうか。
"コレ、お土産です。石川の、なんか有名なお店らしいですよ。なにかに選ばれたんだっけナ?そういう、いいやつです。"
すると先輩は大声でこう言いました。
「お前さ!なにかに選ばれたとかじゃねぇだろ!お前が選べよ!」
こういったあと、先輩は爆笑しはじめました。こういう謎のノリを楽しむ人なのです。僕も一緒に笑って、感謝を言われて、それでそれぞれの研究室に戻りました。
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「なにかに選ばれたとかじゃねぇだろ、お前が選べよ。」
ここのところのもやもやを吹き飛ばしてくれたような気がしました。
僕はやっぱり外からの見られ方を気にしてしまう。
仕事にするならば。ちゃんと資格を得て、ちゃんと社会的に認められたところとご縁を作って、それから。それが信用を得る方法。
誰かと旅行をするならば。ちゃんと有名なパンフレットに載っている有名なところ。それなら信用を得ることが確実。
本を読むならば。ちゃんと有名な人が書いたもの。あるいは有名な人が推薦したような本。面白さが担保されているから。
作品を作るなら。ある程度専門知識を得て、技術を習得してから。それなら安心して世に送り出せる。失敗という失敗は逃れられる。
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お前が選べよ!
これは失敗を自分で引き受けろ、そういうことであります。
無意識に失敗を自分では引き受けたくない結果、どこかに認められたとかなにかに選ばれたとか。そういう「社会的に認められた」モノにすがっていたと思います。
冗談の会話の中からではありますが、僕はなにかを晒されたような、痛快さを感じたわけであります。
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僕は下手くそなんですが、イラストを描けるようになりたい。
文章だけでは僕は表現できないものがある。だけども、いまは素っ裸なわけでありまして、勉強することによって武装して、それっから始めようとしているわけです。
ひとり親友がおります。
「今の時代はスピードが命。どれだけ早く流行を探れるか、先を見越して始められるか。」
会うと必ずこういうことを言ってくる奴であります。
そいつは僕と意見と真逆だなあとずっと言ってきましたが、やはり武装するのは時間がかかるようです。
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さすがに公開するほど上手くないし、自信もないのでアレですが、武装ではなくちゃっちゃとイラストを描き始めようと思う次第であります。
もちろん、ウケるためにはある程度社会的に認められたほうがいいと思うけど、それは初心者が考えることではないか。
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そもそも社会的信用ってナンダ?
自分が感動すればそれでええやんけ。