〈577. 驚髪天を衝く〉
期待という言葉。
卒業式で聞いたことはある。
"将来への期待を胸に、いま飛び立ちます!"
とかそんなかんじのやつ。
嫌いじゃないが好きでもない。似た言葉の希望とか願望とか志願とか。そっちの方がまだ好き。よくわからない。
お祈りメールとかいうのも、期待そのものだろう。あなたのご活躍をお祈りしております、みたいな期待なんだもの。
なんだろうな、この期待っていう言葉と希望・願望の違いって。
。
期待という字に注目するとその答えがわかる。
なにげなく読み飛ばしているけども、この期待という字。
期を待つ。
デジタル大辞泉だと
き【期】
1 ある一定の期間。定められた時期。接尾語的にも用いられる。「少年期」「第二期工事」
2 時機。機会。「期が訪れる」
3 《age》地質年代の区分の最小の単位。世 (せい) をさらに細分したもの。
2番が適切だ。機会を待つ、というように言い換えても差し支えないだろう。
期待っていう言葉は、あくまで機会をまた続ける心理的状況を示しているんだ。
き‐たい【期待】
[名](スル)あることが実現するだろうと望みをかけて待ち受けること。当てにして心待ちにすること。「期待に添うよう努力する」「活躍を期待している」「期待薄」
デジタル大辞泉より。
ホレ見たことか。待ち受けることなんだよやっぱり!
希望願望っていうのは、待つとかそういう状態はなくて、望んでいる状態じゃないの?
き‐ぼう〔‐バウ〕【希望/×冀望】
[名](スル)
1 あることの実現をのぞみ願うこと。また、その願い。「みんなの希望を入れる」「入社を希望する」
2 将来に対する期待。また、明るい見通し。「希望に燃える」「希望を見失う」
3 文法で、1の意を表す言い方。動詞に、文語では助動詞「たし」「まほし」、口語では助動詞「たい」などを付けて言い表す。
がん‐ぼう〔グワンバウ〕【願望】
[名](スル)
1 願い望むこと。がんもう。「恒久の平和を願望する」「結婚願望」
2 精神分析で、無意識に心の緊張を解消させようとする動機。
共にデジタル大辞泉より。
どちらもやはり望むというところで止めているようだ。希望は若干期待と重なっているみたいだけども。
。
つまり、希望願望は大方望んでいる状態を指して、期待は望みながら機会を待っている、という違いがある。
だから期待は好きにならねぇんだ!望んでいるくせに機会を待ってるだけで!どこか他人感があるんだ!主体的じゃない。
というのはぼくの発見じゃなくて、今読んでいる本が教えてくれました。
その本のその先はというと。
「私」が「人生」に期待しているうちは悲観的、
「人生」が「私」に期待していることは何かを考えてみては?
という話だった。これもまた哲学者の話らしいけど。
私が待つ状態を抜け出し、仮に人生というものご私に期待しているもの・待っているものがあるとしたらそれはなにか。
そういう物語をつくりだすことがひとつ変化ある暮らしになるんじゃないか。
この逆転の発想はとんでもないぞと読んでいて飛び上がった。比喩ではなくホントに。
運命だ、というのはまさに翻弄される側の話であり、運命を変える、というのは翻弄してやろうという側の話だ。
なるほど、長年のモヤモヤの解答はこれか。
「人生に期待することをやめる。」
ようやく真髄に辿り着いた気がした。
この本はもう少しで読み終える。ここのところの明かしていない本のタイトルは同じなので読み終えたらちゃんと統一します。敬意を込めて。
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薄っぺらく言ってしまえば、ポジティブになれよ、ということだ。だからポジティブな人は楽しそうなんだろうな。
すべては僕の思うまま、ということだ。
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戦闘力20日目
162(+13)
勉強+5
練習+3
その他+5