〈668.インタビューの理想〉
7月27日。
人の話を聞くのは面白い。
相互行為ではあるものの、自分からのベクトルは弱く、相手からのベクトルが強い。聞き役に徹するということ。これがなかなか難しくて面白い。
どうすれば最も相手が話しやすく、そして自分が聞きたいことを引き出せるのか。これはいわゆるインタビュアー能力だと思う。これがとても面白い。
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ただ雑談において聞くこととはちょっと違う。雑談では適当なタイミングで自分の意見を主張する必要がある。そうやってお互いの均衡を保つことで居心地の良い会話が成立する。
そうじゃなくて、自分から意見することはなく相手の主張に耳を傾ける。そうして、その発言をまとめたうえで次の質問を繰り出す。
最初から聞きたいことをぶつけるのではない。それはナンセンスだ。オープンクエスチョンだし、なにより道中の楽しさが聞くことの楽しさだ。
あなたにとってリンゴはなんですか?
いや、まあ食べ物ですよ。
こんなインタビューは例外を除いて有り得ない。
ご出身はどちらですか?
秋田です。
まだ行ったことないんですよ。なにが美味しいですか?
リンゴです。
昔から食べてたとか?
そうですねぇ…私が中学生のときに…。
これが理想形だ。りんごの話を聞きたいときに、推理して挑む。もちろん、沖縄出身とかいう可能性もあるから大きく話が逸れることもあるだろう。それはそれでいいもんだ。
昔話を引き出せたときには、もう大漁だ。いろんなところに宝の山がある。どこを掘っても良い身をした奴がポイポイ出てくる。
到着地点を目指しつつも、道中をいかに楽しめるか。道草しながらどんな素晴らしい景色を見ることができるか。
道から逸れたから引き返そう!っていうのは話し手としちゃあ話にくいよねぇ。
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まだまだ勉強中だ。どうしても強引に道に戻してしまう。そうじゃなくて、リードは握りつつも縦横無尽に駆け回ってもらって、その道中いろんなところを教えてもらう。
そうしてお互いが最高に楽しい時間でインタビューは終えたいものだ。
結局準備とそれによる余裕が決め手だろう。あとは経験よね。ちゃんと振り返りつつ、成長したいものよ。
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戦闘力109日目
804(+9)
運動+3
勉強+3
その他+3
なかなか良いスタートダッシュじゃないんですかね。ここからのペース配分がんばれ。