〈835.感動の虚無感〉
1月10日。
小さい頃の将来の夢は覚えているだろうか。
僕はほとんど覚えていない。後付けで当時の文集とか読み返してそうだったのか、というのはあるけども心の底からの憧れはなかった。
中学生の時に弁護士になりたいと思っていたけども、親のすすめであったり文系の賢い人はそういうもんだと思って目指した。高校の時に法学部のオープンキャンパスに行って、体験授業の時に寝てしまったことから法学好きじゃねえやとようやく理解した。
こんな感じで、のらりくらりと大学に入ってしまったのでイマイチなりたい自分がわかっていなかった。今もようわからん。理想と現実をきちんと見据えたうえでやりたいことに一番近いことはわかっているので、それに合わせて就活をしているという感じ。それまんま!って感じではない。
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最近漫画を読み漁っているのは一種憧れがあるんだと思う。
だいちにすすめられたブルーピリオドの第一巻を読んだ。これはおもしろい。僕が主人公みたいに高校生の時に気づけたならば僕はもしかしたら絵描きを目指したかもしれない。いまも細々と絵の練習をしているので興味がないわけじゃないの。
ヒロアカを読んでいる。これはおもしろい。僕自身、ヒーローになりたいという欲求がないわけでもない。僕がオタク的にどハマりするヒーローがいたらたぶんそれを目指したろう。
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だれしもそういうもんなんじゃないかと思っている。明確な意思を持って生きている人はどれくらいいるんだろうか。なりゆきで良さそうだからそうした、という人が大半だろうし、今の僕の身分もそうだ。なんとなく大学院で研究した方が良さそうだからってことでそうなった。
しかし、それじゃああかんという感覚がある。仕事に就く前だからこそ考えられることかもしれない。僕がこのまま仕事に就いたら、たぶんそのまま仕事をして歳を取って死ぬと思う。というのも僕は安定が好きだから。なのにテニスを通してスリルとそれを超える楽しさも知ってしまった。だからあかんと感じているんだと思う。
テニスはやっぱり親のススメではじめて、最終的にはどハマりしたスポーツだった。いまは自分でどハマりするものを探していることになっている。
なんで漫画にどハマりしているのか。漫画の中身じゃなくて、漫画という存在への憧れなんだろう。うらやましくて仕方ない。
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憧れはなかったけど、とんでもなく心が震える瞬間は覚えている。
小説を読み終えた瞬間。宮部みゆきのICOを読み終えた時。泣くでもなく喜ぶでもなく、うわああああああああああああって感じ。終わっちまったよー!!!みたいな。
DQ3をクリアした時。これもまたうわああああああああああって感じ。
虚無感なんだ。物語が終わっちまったっていう。その虚無感が悲しくもあり、気持ちがいいものでもあった。そしてやっぱりうらやましい。
のめり込んだからこそ、終わった時に虚無感があったんだと思う。
なんというか、ひとつの世界の消失という感じだろうか。
そういう意味で、僕は世界を作りたいんだと思った。のめり込んで、自分の一部になって、そして終える。
これってどういう生き方なのかしら。とりあえずそれっぽいことをやり続けて、そうやって見つけるものだろう。
つまらない生き方をしちゃいかんよな。
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戦闘力275日目
1709(+2)
その他+2
夢を探しつつ、同時に飯を食う金を集める。それができるのが今の世界の良いところだと思う。
物語がの構築と終焉っていうのがキーワードになるんだと思うんだ。
なにものかになりたいんだね。