ホウチガブログ

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〈975.作品中の犯罪行為について〉

5月29日。

 

あまり詳しくない人がなんか言っているという前提です。

 

 

某アニメで違法行為があるってことで話題になっていた。それを、なにをいまさらアニメの違法行為で目を吊り上げてんねんという擁護派もいる。昔から怪盗が主人公のアニメもあるし、ミステリーであれば人はたくさん死ぬことになっている。そもそもアニメを表現の一つだとすれば、絵画にも素っ裸で刺されているものだって昔からある。

法律はかなり後から出てきたルールなので、それに先行している表現が法律外のことをやるのは別に珍しくない。そういう点からも、アニメの違法行為を厳しく批判するのは的外れだとは思う。

しかし今回のケースはその批判を批判することこそ的外れなような気がしている。

 

 

例えば、怪盗が主人公の作品は「盗む」という行為が目的であり必要悪である。当然話の中で警部に追われることになり、平穏な生活はない。

つまり作品における法律違反の行為は目的・必要悪であるからこそ無意識に認められている。

 

そういう点で、今回話題になっている作品は比較的普通の女子学生の物語だそうな。いわゆる「日常系」というジャンルになる。日常系は、言葉の通り現実とほとんど変わらないような現実での生活、そこでのドタバタや友情、恋愛などを描くものだと思われる。

となると、犯罪行為は犯罪行為である。そして犯罪行為をすることは日常系では悪である。日常系の主人公が悪に堕ちることはありえない。そういうことはあっちゃいけない。日常だから。

 

そして日常系での犯罪行為はお咎めなしに終わると思われる。これも認められない人もいるだろう。というのも、特に日常生活であれば勧善懲悪であってほしいから。

日常系に悪はない。基本的にみんな善である。だからこそこの違和感は生まれていると思われる。

 

 

しかしながら、いろんな記事を読んでみると原作はそうではないらしい。

原作の小説では、犯罪行為だと認識した上でそれでも優先すべきことがあるとして犯罪をしている。アニメ版だとその過程をカットしたらしい。

なるほど、原作ではストレートな「日常系」とは異なるものかもしれない。その前後での非日常的な背景があるということで、犯罪行為も視野に入ってくるものかもしれない。

 

つまり、読み手・受け手が犯罪行為を受け入れる準備がなされているかどうか、これが作品中での犯罪行為の良し悪しを決めていると思われる。

 

 

つまり、作品の世界観と行為のミスマッチが生まれているのが今回の問題らしい。

僕はその作品を見てないのでごめんなさい。これから見る・読むことにします。ちょうど免許も取ろうとしているわけだし。

 

ただ個人的な推測としては、ストーリーに没入していたら犯罪行為も認めちゃうような気がするんだけどね。

基本的に表現は自由でいいだろうけど、誰かしらが傷ついたら良くないと思うけども。難しいね。