〈68.オトナになれない大人〉
これを読んでいるみなさんは大人でしょうか。
私は世間的に大人なんでしょう。学生ではありますが、21歳。まわりには自活している人もごろごろ。切符ももちろん大人料金。大人です。
でも僕はオトナではない。あなたはオトナですか、と問われたら堂々と回答はできないなあ。
中学生の頃、大人はもっとオトナなイメージでした。もっと人のことを考えられるし、なにより余裕がある。ゆっくりと見回す余裕があるのがオトナ、そう思ってました。だからこそ、20を過ぎればそういう余裕があるオトナになれると思ってました。
でも現実は中学生の僕となんら変わりない。もちろん当時よりは知識も増えたし、客観視できるようにはなってきている。でも圧倒的な変化、と言えるようなものはない。よく言えば、少年の心を持った人、となるが、単にオトナになれない大人、という感じだ。
子どもができればオトナになれるだろうか。会社員になればオトナになれるのだろうか。いや、きっとその時もオトナにはなれてないのだろう。その時もきっとオトナを理想に抱き、オトナを追い続ける大人なんだろうな。
そういう意味で、子どもにとって、大人は理想なんでしょう。だから大人はオトナとして振舞わなきゃならない。でも実際はオトナではない。オトナを演じるのだ。
演じるのもまたオトナなのかもしれない。騙されてるフリ、理解してるフリ、仲良いフリ、仲悪いフリ。いろんな演じがあるけど、それを使いこなしつつ、自分が分かった時、オトナなのかもしれない。
これぞオトナ!っていう瞬間を集めて、ああ俺はオトナになったなあと思ったら幸せだろうけど、同時に残念な気がする。
まあいいや。ムツカシイことは置いといて、楽しく生きればいいや。これからもムツカシイことを考えつつ楽しく過ごそうか。ホウチガのコンテンツを増やして、うまく運用できたらオトナかな…。