9月16日。
明日にはきっと腹もほぼ完治してくれるだろう。
昨日のやつを書いてから、ちょっとその気になって外に出た。そりゃあやっぱりこわかったさ。でもやってみるもんだ。片言のフランス語でハンバーガーを注文すれば、ちゃんとハンバーガーが出てきてくれたんだから。
ヘラヘラ笑うのは得意分野だからね。店員さんも若干ゆっくりめに話してくれた。
成功体験を積むことができたのさ。へへっ。
セネガルに来てすぐのころ、いつもの先輩が友人に僕を紹介するときにこんなことを言っていた。
"こいつはまだマサラタウン出たばっかのところだから。"
レベル5のポケモンを一匹もらって、はじめて草むらでコラッタかポッポに出会う、その前段階。モンスターボールもキズぐすりも使い方がよくわからない。
初心者も初心者。
おっしゃる通りだ。まだ手持ちに最初の一匹しかいない。ほかの5匹をどうするか、技は何を覚えるか、道具は何をそろえるか。すべてがまっさら。
こう考えてみるとわくわくしてくるね。一年生で少なくとももう一年、おそらくもう二年は大学院で研究させてもらうんだろう。それまでにバッジをいくつ集めることができるかすらわからないけども、そこに至る道はまだ無限に広がっているんだねぇ。
だけども現実というのは難しいんだな。
まわりのトレーナーはレベル50とか60のドラゴンタイプをぼんぼん出してくるんだ。俺はまだレベル5なのに。
そりゃあこわくっても仕方ないよ。まわりのトレーナーたちはエリートだもの。
だけどもたんぱんこぞうにも戦い方はあるはずだ。街の人と話すだけでもいまも僕には素晴らしい経験だ。ハンバーガーひとつ買うだけでもレベルアップができそうだ。
それを恐れないってことが一番肝心なんだろうな。
いまは、階段を90度にひとつ登っているんだろう。きついけども成長感はある。これが平坦になったとき、余裕な顔して歩き続けられるかなんだろうな。
それを22年くらい続けりゃあきっとチャンピオンになれるんだろうな。
そんなことより明日のためのごはんです。