ホウチガブログ

~方向性の違いでブログ始めることになりました。~

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〈411.トロと一緒〉

11月13日。

 

僕がいまいる村はセレールの人が多い。ウォロフ語とフランス語が共通語だけど、それとは違ってセレール語を話す。だから日常会話はわからない。ウォロフ語を学び始めたときとおんなじだ。

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ところで白いネコのトロを知っているだろうか。ソニーが発売したゲームに出てくる、オスともメスとも言えない中性的な可愛いネコだ。

トロは人間になりたいので、人間の言葉を勉強している。プレイヤーはトロに言葉を覚えさせて少しずつ会話が豊かになる。

そういうゲームだ。

 

そのゲームでの遊び方の一つとしては、変な言葉を覚えさせて、めちゃくちゃな会話をすることがある。

"おでん"

トロ「おでんってなに?」

"スポーツ"

トロ「おでんはスポーツ。好き?」

"きらい"

トロ「おでんはつまらない。誰がする?」

"うえしま"

トロ「うえしまはおでんをする。でもつまらない。」

 

こういう感じだ。

トロからしたらだいぶ迷惑な話だ。コンビニに行って"おでん"が売ってるんだもの。ボールが売ってても野球は売ってないやな。概念が売り出されてたらパニックになるでな。俺はおでん芸好きだけどな。

 

 

僕がいま、まさにトロなのだ。

ディスータはおいしい?ネビはでかい?

ディスータはちょっとという意味であり、ネビは美味しいという意味らしい。

ちょっとという概念に味はあるのかわからないし。美味しいものはでかいかもしれないし、小さいかもしれないぞ。

毎度毎度、ちょっと困った顔をされたりする毎日だ。

 

拙いフランス語とウォロフ語を手探りに、セレール語をちょっと教えてもらう。

 

 

小学校の時、クラスに海外の子がいたな。彼は一生懸命日本語を覚えようとしていた。なぜこの単語がわからないのか、時制がおかしくなるのか、当時はそれを理解できずあんまり会話しなかったな。

いまになってようやくその時の彼の気持ちがわかるよ。

 

 

会話ができないってのは心によくないよな。もし海外の人が日本語話したがっていたら、いまなら優しくなれる気がする。そういう優しい奴が必要なのよ。人と人の関わりにならないかもしれない。ただ、日本語を話す相手として扱われるかもしれない。それも必要な役割かもしれない。

 

トロを辛抱強く助けてあげて、話せるようになったらきっと心の友になれるのさ。

光源氏の話だっけ。ねびまさりゆき、みたいな古語を使った話があったな。そう。そんな感じよ。たぶん。知らんけども。