〈701.スタートライン〉
8月29日。
3ー4年ぶりに試合に出た。テニスの試合。
前は月に2大会3大会とか出てたときもあるけど、それがこんなんになっちまうなんて。やたら初戦緊張したなぁ。運も良くて勝ち残らせてもらえたけど、そろそろ研究に全力で向かった方がいいだろう。8月のおわりでちょうど夏休みってことで。
まだまだ落ちぶれていませんぜってことで自身にもなったし、続きはまた来年でもいいかもしれない。
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だいちが就職を決めたそうな。
海外を目指していたこと、そこからコロナで目標を変えたこと、独学で得たプログラミング技術で職をつけたこと。
とにかくおめでとう。話す機会もめっきり減ったし、どんなことを考えていたのか僕には想像がつかないことばかりだけど、本当にすごいなぁ。ちょっと嫉妬しちゃうよ。
素晴らしい。今度東京で会えたら飯でも奢ってもらいに行こう。なんたって社会人だもの。俺みたいな学生とは大違いよ。
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僕にとってテニスはやり残してたことだったと思う。不完全燃焼で引退して、中途半端に大学でやって。それでテニスの試合に出たくなった。でも、ひさしぶりにやってみると楽しいけどやっぱり厳しい世界だと思うし、それよりやりたいことがあったなぁと思い出せた。
そして、だいちは努力を実らせた。これはやっぱりタイミングとしては、僕がバトンを受け取って将来に向かって走り出すべきなんだと勝手に感じてしまった。なんのバトンかはわからないし、だいちの仕事はむしろここから始まるわけだし。
スタートラインに立つためのバトンかもしれない。僕はそれをテニスに使うわけにはいかない。テニスはあくまで趣味だった。それより僕は文章を書いてみたり、物語を作ってみたりする方がいい。それができたら死んでもいい条件をひとつクリアすることになる。
スタートラインに立てるだけでも素晴らしい。
そしてそこから長距離走り続けられたらなおさらだ。
まずはスタートラインに立つための基礎体力をつけることからはじめよう。
こうやって刺激が欲しかった。ホウチガがホウチガとして機能しているのはひさしぶりでそれはそれで嬉しい。
ありがとうだいち。
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戦闘力142日目
1006(+12)
運動+10
その他+2
試合は勝ち残ったのよ。現役の高校生にも勝てて。それでなんだかやりきったかもしれない。
引退はとうのむかしにしているけども、中途半端な残り火をようやく消せたような気がする。
そこに割いてたエネルギーを今度は筆に向かわせよう。