5月16日。
中二病/厨二病はなぜ発生するのか。僕は中二の時にそれにはならなかったけど、だいぶ遅れて大学あたりで発症していた気がする。恥ずかしいね。
極端な話、眼帯がかっこいいとか、やたら十字架が好きになるとかが中二病の症例だと思うんだけど、なんでだろうな。当時の気持ちになってみよう。
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じゃあ中二病に罹った男子という想定でいこう。14歳から17歳くらいで仮定しましょう。中学生から高校生くらい。
この時期の現代の学生は進学か就職かを迫られる。ほとんどが高校に進学する今では18歳までは学生だということにしよう。
学生だということはバイトとかで収入を得ている可能性はあるものの、生活の軸は実家にある。親の収入で借りているアパートや借金返済中の家に住んでいる。それはつまり主導権は親にあるということだ。その中で一人の大人として自我が目覚めつつ、けれども一人では生きていけないというもどかしさに板挟みにされる。
これが中二病発症期の生活背景だということを前提します。
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さて、これでなぜ中二病は発症するのか。あえてニコニコ大百科の定義を持ち込む。
中二病(ちゅうにびょう)は、中学2年生(14歳前後)で発症することが多い思春期特有の思想・行動・価値観が過剰に発現した病態である。
多くは年齢を重ねることで自然治癒するが、稀に慢性化・重篤化し、社会生活を営む上で障害となることがある。特異的な身体症状や臨床所見は見出されていない。
とのこと。
先ほど決定した前提と合わせて考えると、自我の形成の補助教材として、小説アニメ漫画ゲーム映画のキャラクターに著しく影響を受けたパターンだと思われる。
だってさ、そういう作品の中のキャラクターって基本的にかっこいいじゃん。そうなりたいじゃん。そしたらヒロインにモテるじゃん。ファーストステージはこういうもんだと思う。
これの表れが眼帯であったり、やけに違和感のある服装といったところだろう。
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基本的にはこのファーストステージで社会に晒されて卒業することになるが、重症化するとどうなるか。これは僕にはわかりません。
僕はファーストステージを大学生で発症して1年後くらいに卒業したんだと思う。なのでセカンドステージには至っていないと思われる。もしかすると今まさにセカンドステージなのかもしれない。
もしかすると根拠もなくなんとなくAppleを好きになる「Apple信者」と言われるのがセカンドステージなのかもしれない。ベンチャーの社長にむやみやたらに憧れる学生もそうかもしれない。その結果ネズミ講に引っかかって大金を奪われることになるのだろう。
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絶対的にあるべき姿がない、いわゆる大きな物語が崩壊している現代社会では、それぞれの学生が目指すべき像を見出してそれに向かうことで自我を獲得するんだと思う。
だからその像が作品の中のキャラクターであれば中二病になるし、成金系の人であれば大ニ病といわれるやつになるのかもしれない。仕方のないことだと思う。
「ちゃんとした」自我を獲得するためには運の良さも必要だろう。
かっこいいという感性を磨くのは中二になる前だ。親に責任があるとしたらそこだろうし、でも基本的には仕方ないところが大きいだろうな。
ちゃんと大人になって過去の行いを恥ずかしいと思えたら良し、ネタにでもするのがいいだろう。
自分の恥ずかしい過去を思い出して。そういうことにするしかあるまい!