〈その2.台風の日〉

昔から決まってそうだった。

台風とか雷とかの日は決まって"寝過ごす"ことにしている。生来ビビリな私でも、寝てしまえば気づかぬうちに過ぎ去ってくれる。

昨日バイト先で嵐がひどくなる話を散々聞かされ、ビビリまくっていたため、今日は素晴らしく寝ていた。ここまで起きていた時間がわずか2-3時間だろう。うーむ。

ベッドの上で寝てみたり、床で寝てみたり、洗濯物の上で寝てみたり。寝すぎてむしろ疲れた。世の中に対して申し訳ないくらい。

この場所を変えてずっと寝ることは、親父と全く同じ行動だと思う。小学生の頃の記憶だと、休みの日に親父は基本ずっと寝ていた。寝室だったり居間だったり、場所を変えても寝ていた。

私の親父は、その親父さん、つまりおじいちゃんに似ているらしい。なるほど、父の血筋はこういうよく寝るタイプなのだろう。

自分でなく、血のせいにすると気楽になるもんだ。これも一つの処世術なのかな。

ふとしたことを機に、先祖を思ってみるのもいいかもしれない。特に今日みたいな外出できない時は。ありがたがるも良し、迷惑だと思うも良し、とにかく考えてみるとなんでも楽しいと思う。

それにしても雨が強いなあ。今度は誰も被害にあわないことを願っております。対抗せず、うまく逃げることが大事だそうです。どうぞお気をつけてください。