〈その42.村人Jの夢〉
高校生の時。自転車で20分くらいのところにある図書館で勉強をしていた。
ふと気がつくと、近所の中学生が3-4人こちらをみてニヤニヤしている。
なにか顔についてるのか、それとも服装がおかしかったのか慌てるが、いつも通りの学ランだしなにもついてない。
そのニヤニヤ集団が近づいてきて話しかけてきた。
「もしかして、斎藤くん?」
「あ、いや、十文字です。」
「え、十文字?え、ヤバッ!ウケる!」
ウケるな。
また別の日。確かマクドナルドでぼけっと昼飯を食べてた時だろうか。突然肩を叩かれて振り向くと
「やっぱり!山下!久しぶり!」
「あ、すみません。十文字です。」
「え?ジュウモンジ?まじか!すみませんw」
なにわろてんねん。
なるほど、俺の顔は結構いるらしい。
よくいる顔のクセに、変な苗字。
この微妙な立ち位置がすごく好きだったりする。
RPGでいうところの、特別なグラフィックは用意されてない、けど主人公に絡むから名前は用意されてる村人みたいな。
主人公の旅の助けになるような端っこにいる人。
そのかわり、すべての主人公、プレイヤーに影響を及ぼしたい。僕に話しかけると隠れアイテムが見つかるみたいな。そういう人になりたいなと。
よくある話で、
自分の人生の主人公はあなただけ、
っていうのがありますね。
あんまり好きじゃない。
出版して売れるような物語なら主人公としてがんばろうと思うけど、どうもそんなに楽には人生は編集室をパスできない。ほとんどは出版されないし、よくて古本屋の本棚に滑り込むくらい。友達との落書きなら誰でも主人公になれる。でもほとんどの人は振り向いてはくれない。面白い話にはならない。
だからこそ、自分の人生の主人公が自分になって、そして売り出せるよう頑張りなさい。
そう言葉を解釈しています。
村人Jもきっとそう考えているんでしょう。
いろんな主人公の物語にひょこひょこ顔を出す。
そしたらいつかスピンオフで主人公になって、自分専用のグラフィックが作ってもらえる。
おや?主人公になりたいんじゃん。
どうも自分の話が過ぎた。深夜に投稿するのは今後は控えよう。
明日は為になるありがたいお話を書こ。
ホウチガでこつこつ文字書きの練習をしながら色んな人の価値観を学んでいこう。そしたらまたその先に別の展開があるでしょう。
私もたくさん夢を持ってます。集会所でそんな話をしてもいいかもね。