5月6日。
人の家に行ったときに、のんびりできる人であるだろうか。
上着はどうするか、荷物はどうするか、どこなら歩いていいか、トイレは使っていいか。自分の領地ではないというだけでも、気をつかう。
相手の領地におけるルール・御作法を気にしてしまうことはないか。僕は大いにある。
食事にお呼ばれしたときなんかは大問題だ。箸の持ち方、茶碗の持ち方、口に入れるタイミング…。
試しに海外の留学先の、ホストマザーの前にあることを想像してみてほしい。
考えるべきポイントはたくさんあるぞ。さてどうするか。
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僕が取った行動は、相手のルールが理解できるまで必要最低限の行動のみを取るということだ。
これならばセーフ、というラインを知るまでは動かない。それを知ることができれば徐々に探り探り動く。
これがどんな事態を招くのかというと、相手はあまりこの家のことを好いてくれていないと思うようになる。リラックスしていないのだから。
そういうつもりではなくても、そういうふうに映る。相手のスペースを邪魔しないつもりで恐縮していると、相手は逆に悲しくなるのだ。
ゲストが楽しいことが、ホストの喜びだもの。
落ち着いて考えればそうだ。
結局、相手のことを考えているようで、実は考えられてない。自分がマイナスに見られないようにした結果、プラスポイントはひとつも得られていない。
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じゃあどうしたらいいだろうか。
相手のルールについて、無知なのは仕方ないだろう。むしろそれを言わない相手に非があると考えて良い。
それよりも、相手が喜ぶことは何か、助けになるのはなにか、という行動が理想だろう。
料理が盛られた時に、ゲストなんだからまずは飯がうまいことを楽しむべきだ。その上で、お皿を洗いますよとか、片付けしときますよとか、そういう配慮である。
これは、杉元佐一の行動からである。
漫画ゴールデンカムイがゴールデンウィークに無料公開していた。そこで杉元はアイヌの村を楽しんでいた。
かしこまりすぎず、相手の御作法を知ったらそれを守り、全力で楽しんでいた。
相手の立場からしたら、それが一番だろう。地雷を踏んでしまったらそれはしかたないことだ。
まずは楽しむことだ。
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言うは易し行うは難し。ここでならなんとでもいえる。
実際にアイヌの生活に潜り込んだらどうなるだろうか。かしこまっちゃうだろうな。
まずは楽しむこと。それがゲストの御作法だろう。