12月10日。
イベント会場の撤去のバイトがあった。
大型イベントだったらしく、17時の終了と共に大量の人が出てきた。それと同時に、いろんな撤収業者が入っていく。
スーツの人たちと現場着の人たちがすれ違っていく。
あまり想像したくないけど、生活レベルがまったく違うだろう。露骨に距離をおいてすれ違うスーツの人もいた。
こっちの現場がどんなものか知らない人だろう。
僕はそれを知ることができて良かったと心底思った。
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外国に行っただけで偉そうにする人もいる。
そういうのは置いといて、知らないことを知ることは大事なことである。
黒人差別がニュースの中の話じゃなくて、実際に存在するものと知るだけでも世界の見え方がまったく違う。
そういうのは本で読む、動画で見るのでは理解度が違う。
野球部のしんどさを語ってもらって理解するのは良いけども、認識はできても実感はできない。
現場仕事がどんなものなのか、ドラマで描かれたり、Twitter等で見かけたりする。僕も前まではそういう認識の仕方だったけど、実際にやってみるとなかなかに大変である。
力仕事はもちろん、人間関係のめんどくささも感じる。スーツを着て避けていった兄ちゃんは知らないんだろう。
知らないことは仕方ない。しかし、知らないくせに穿った認識をしていることを自覚していないのは愚かしい。
無自覚ほど恐ろしいことはない。
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とにかく自分の身をそこにおいてみることで見える世界が変わってくる。
接客業をしたことで、いろんな店の店員さんに優しくなることができた。
現場をいくつか経験することで、いろんな仕事をする人の労をねぎらう気持ちができた。
海外の開発中の地域の学校を見学したことで、開発協力する意味が理解できた。
もちろん、経験をしているからエライというわけではない。しかし、その経験は最低限尊重されるべきである。
想像で世界の果ては恐ろしいという貴族より、船に乗り込んで果てがないことを知った船乗りのほうが賢い。
経験に勝る知識はないぞな。
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どんな出来事であっても、どんな話であっても、自分は無知であるという姿勢は常に忘れないでおきたい。
そして謙虚な姿勢で聞き、見ることだ。
すべては敬意である。それを忘れないように。自戒。