ホウチガブログ

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〈1357.コミュニケーション〉

6月15日。


会社に入って一番難しいことは、人との認知のズレである。
あるAという話を10人で聞いても、A’の人もいるし、A”になる人もいる。Bという解釈をする人もいる。
Aという話を伝えているのに、「あ」という解釈をされることもある。
いかにして、AであることをAとして伝えられるか。
これのためには、情報を絞ることが要であろう。



「東京タワー」を人に説明する、という問題に近いかもしれない。
事実として高さや地理情報を伝えてもいい。「赤と白」という情報もありだ。○○年に建てられ、何年間働き続けたという背景情報を伝える人もいるだろう。


その数多ある情報の中から、ピックアップする情報によって東京タワーの姿は変わってくる。
無機質な電波塔の時もあれば、地域住民との関係性から浮かび上がる表情のあるタワー君になることもある。歴史を語ればレトロなありがたい存在にもなる。
つまり、同じものを想像していても、伝える言葉の情報の中でしか存在しない東京タワーができる。



1~100の情報量をもつ佐藤さんは、20~30のエリアの情報を木吉さんに伝えれば、佐藤さんの1~100の東京タワーと、20~30の東京タワーは、まったくの別物になることがある。


ただし、これは問題というより、佐藤さんの技術次第である。
例えば、東京タワーの歴史的問題点が議論の時に電波塔としての技術力の話をしてもしかたない。色見の話をしても話がぶれて仕方ない。
つまり、話題の概念・事象に対して、すべてを語るよりも話したい部分にフォーカスして伝える能力が必要だということだ。


ただ、このまま東京タワーの別側面に行くときは危険である。
佐藤さんは1~100を知っているが、木吉さんは20~30のことしか知らない。話がかみ合わなくなる。
そこでまた50~60のエリアの情報共有をしなければならない。



ただ、議題に応じて情報提供をするのは非常に時間が無駄だし、理解すべきことが永遠にあると思うのでモチベも落ちるし、情報を細切れに出してくる奴を信頼していいかわからない。
なにより、20~30のエリアの情報、50~60のエリアの情報、と機械的に割り切って情報を話せるほど容易なものばかりではないことがほとんどだ。


となると、やっぱり日常からその対象について話題にして、認識のずれが少なくなるように日常から伝えるべきなのかもしれない。


そういう意味でも、リモートワークは会議の難しさを助長している側面もあるのだろうな。



結論として、どうしたら認知のずれをなくせるのか、というのは容易には出せない。
でも、一つ言えるのは伝えたい相手との接触時間を多くつくることだろうな。
もちろん、役員・取締役にプレゼンする、となるとそんなに接触時間が用意できるわけないから、伝える情報を鋭くしていく必要はある。
それよりも、いつものチームメンバーや直接の上司とは接点を多く持っておいた方がいいのだろう。


ある意味、したたかであることも技術だということだ。
難しい。