〈787.黙認〉

11月23日。

岡島とだいちと3人でドライブをした。

といっても免許を持ってるのは岡島だけなので俺とだいちは助手席やら後部座席でワーワーしてるだけ。

岡島が流す音楽に文句言ってみたり、突然歌い出したり、運転手からしたらさぞかし迷惑だったろう。楽しかった。

適当に魚食べて、適当に店に入って、夕飯食べておしまい。なんというか久しぶりの再会のくせになんの感動もない。特別なこともひとつもない。なんつーかそれでよかったのかと思い出すと考えてしまうくらいにノープランでノーイベントで終わった。

それでよかったんだと思う。

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特別何かをお互いのためにする関係ではない。それは良い意味で固い関係でないってことだし、だれもそういう日を大切にすることをあえてしないという言葉にしないお約束みたいなものがもはやある気がする。

それでもだいちはちゃんとお土産買ってくるくらいには真面目だったけども。

親しき中にも礼儀ありというけども、礼儀良くしないという仲間内のルールがあるというような感じで、礼儀のないのが礼儀というか。

そういうのがあるんだと知ったのが今年の夏。それの現れだと感じた今日のこと。

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照れ臭いっていうのもあるのかもしれない。ただ、それ以上にそういう関係になると別のなにがしを考え始めるのがめんどくさいからええやんっていう仲なんだろうな。

もしお土産買いたいと思ったら買うし、買わなくて良いやと思えば買わなくて良い。そういうこと。仮に俺がアフリカにまた行けてたならお土産は買ったろう。ただ、久しぶりの再会くらいだったら別にプレゼントもなにもいらない。

存在を確認して、特にむず痒くなるようなコメントもなく。そういうことなんだな。

なんで僕はこれをわざわざ文字に起こしているんだろう。

何度も繰り返しいうことで、そうだと認識したいんですな。失った親友との関係性もそれに似たようなもんだったと。それをまたやろうとしてるけどもそれに後悔はするつもりはないという、一種考えを整理するみたいな。

礼儀を欠いた行動を親友にしていて、ひどく後悔したけどもそういう礼儀を欠いた行動すらお互い黙認するのが僕らの礼儀だった。それに気づくのに5年かかった。

まぁ、たまには礼儀を重んじた行動をしたほうがいいこともあるだろう。

次会う時はなにかお土産でも買ってやろうかと思う。うーむ。やっぱりむず痒くて気持ち悪いのでやめた。

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戦闘力227日目

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その他+3

気が向いたら買いましょう。気がつくことはないかもしれないけども。