ホウチガブログ

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〈1352.快楽とは〉

6月10日。


会社の同期で、スロットにガチの人がいる。
割合とか演出とか、期待値とか確率とか。そういう理詰めで楽しむ人らしい。
そういう人が言う「脳汁が出る」という表現はなかなか面白い。
ギャンブルに限らず、脳汁が出るという表現は出てくるけれど、パチスロの文脈で脳汁という単語が出るとわかりやすい。とにかく気持ちがいい瞬間なんだろうね。



脳汁が出るためには、日常では得られない快楽を得る必要がある。
快楽ってなんだ。
ネットで調べてみて、目についたもの。
砂糖、脂肪、うま味の三種類を例にあげていた。
砂糖は一時的・急速的に快楽を得られるもの。Like型。
脂肪は徐々に快楽を得られるもの。Want型。
この二つは欲求としてもっとほしくなるような構造になっている。


そしてうま味。これは快楽の度合いとしては大きくないが、ゆっくり満足感をもたらすもの。Learn型。
たとえとしてあげられていたのが、食後のお吸い物。

なるほどな。
これでいうと、脳汁というのはお砂糖と同じであろう。一瞬で爆発的に気持ちよくなる。
娯楽に求められているのはこういうもっと欲しくなるものも一定数ありそうだなあ。



ただ、僕個人としては最後のうま味型の快楽。
勉強する面白さとか、世界ふしぎ発見の気持ちよさとか、そういうのはこれに当てはまるだろう。
これって、人生を豊かにする財産になる。つまり、一時的な快楽だけでなく、恒久的快楽になりうる。
なんとも幸せな話じゃあないか。


そしてたぶん僕が作り出したいものというのもこれに当てはまる。
勉強とは違って、娯楽だからこその敷居の低さで、それでブルデューがいったような文化資本を蓄積するような。ゲームを遊んだだけなのに、人生まるごとレベルアップしたような。そういう娯楽を提供したい。


ただ、うま味だけのゲームでは、敷居が高い。
ゲームというのは、謎解きでもアクションでも、砂糖のような快楽が得られる。
つまり、砂糖を得て、砂糖を得て、そうやってゲームとして遊んでいたのに、最後にはうま味が待っていて、思考の幅が広くなったような。そんなゲームを作りたい。



漫画・小説の快楽は、基本脂肪型でできていて、最後にうま味型であるような気がする。
だから最初の一歩が非常に重要で、例えばかわいい女の子を用意したり、ショッキングな導入にしたりする。
そういうのは快楽というかフックではある。
性的好奇心なのか、知的好奇心かはわからないけれど、そういう好奇心をフックとして用意して、そこから砂糖・脂肪のような爽快アクションシーンだったり、謎発見シーンが入ってくる。
そして最終回でうま味のオチを用意する。


快楽とはまた別の、好奇心についても調べる必要がありそうだ。



砂糖・脂肪型の快楽は、いわゆる薬物なんだろう。
爆発的に気持ちよくなって、じわじわともっと欲しくなって、やめられなくなる。中毒性のことであろう。
砂糖型のアクションゲーム、脂肪型のアドベンチャー/シミュレーションゲーム
うま味型ってなんだろうね。RPGだろうか。


ここらへんはもっと落とし込んで考えていく必要がありそう。